ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

からまはり

2017-11-15 04:19:03 | 短歌





からからと まはすからくり からまはり 千度もなして つひにわからず





*やあこれはきびしいですね。わたしの作ですが、ちょっと大火に影響を受けています。

普段は女性的な芝居をして、すぴかのようなものに自分を近づけてはいるのですが、本当のわたしは、こんな感じのきついものも詠むのです。だいぶ人をだましているかもしれませんね。

時々ちょっとしたことで、正体がばれます。

「千度」は「ちたび」と読みましょう。要するにそれくらい多い回数ということです。解説せずともわかるでしょうが、馬鹿が賢いと思って妙な企みをして、みんなでひとりの美女をひっかけようとして、千回くらい失敗したのにも関わらず、最後までわからなかったという意味です。

そんなことをしても絶対に無理だということがあるということが、馬鹿にはわからない。

月は目に見えても決して手では触れられないように、この世界には、目に見えても触れることができないものが、時たまあるのです。すぐそこにいるのですがね、時々見えるのですがね、なぜか決して近寄ることができない。物理的法則ではすぐにでもいけそうな気がするのに、なぜか見えない壁があるかのように、それ以上近寄ることができない。

なぜでしょう。

人間には感情というものがあるからです。恐ろしくきれいな美女を見て、その美しさに思考が止まるほど感情が感動してしまうと、自分を動かせなくなる時があるでしょう。その美の正体を霊魂が知っていて、そこから起こる感情が、自分を領してしまうのです。

それほどに、美というものは人の感情を動かすものなのだが、馬鹿にはそれがわからない。人間などただの物体だと言わんばかりに、簡単にケリをつけようとして、いやなことで支配しようとして、すべてを失敗してしまうのだ。

因果の法則は、人間感情の法則でもあるのです。本当は誰もそれを支配できないのに、支配しようとするから苦悩が起こり、苦悩から拒絶が起こる。そして愛が逃げていく。

際立って美しいものには、それゆえにこそ愛がたくさん集まってくるということを覚えておかねばなりません。美しさの理由はその人の愛のやさしさだ。どんなことをしてきてくれたかのあかしだ。それを見ると、あらゆる存在はその人を愛さずにいられない。そしてあらゆることをして守りたくなるのです。

それがその人の周りに、法則的力場を作るのです。美とは愛の姿だ。なにものも犯せない真実の愛の光だ。それをなくしてはすべてが馬鹿になるというものは、絶対に守らねばならない。その感情に動かされたものすべてが、その人のために動く。

馬鹿はそんなことすら知らなかったので、馬鹿なからくりをからから回し続けて、とうとうすべてを失ったのです。






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