ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

世の荒事

2017-11-16 04:20:18 | 短歌





しづたまき 賤しきものの やまかげに つどひてなしぬ 世の荒事を





*「しづたまき(倭文手纏)」は「いやし」とか「数にもあらぬ」にかかる枕詞ですね。枕詞にもたくさんありますが、用例の少ないのは特にあげてみたいので、今日はこれをあげました。

「しづたまき」とは「しづ(倭文)」で作った腕輪のことです。「しづ」というのは日本古来の織物で、梶、麻などを使い、筋や格子模様を織り出したもの。粗末なものなので、「いやし」にかかるそうです。

こういうことは辞書を調べればわかることなのですが、できるかぎり抑えておくのがわたしのやり方です。前にもいいましたが、かのじょはこうではありませんでしたね。歌で結構難しい言い回しをしても、これくらいはみんな、調べればわかるだろうと思って、ほとんど解説しなかった。

まあ確かに調べれば簡単にわかることなのですが、そういうことは勉強熱心な人がやることだ。大方の人は調べもせず、何もわからないままに通り過ぎていく。

ですからわたしは、細やかに解説するわけです。おかげでかなり勉強が進むでしょう。

粗末なしづたまきをつけているような、いやしいひとが山影のようなところにより集って、世間に荒事をしかけたことですよ。

ここらへんは、あまり解説をしなくてもいいでしょう。たくさんの人が見て知っていますから。「荒事(あらごと)」というのは、歌舞伎の演出法のことですが、これもあまり解説しなくても、何となくわかるでしょう。要するに、荒々しい馬鹿なことをしたのだと。

もっと深く知りたい人は、「荒事」を古語辞典で調べてください。少しは自分でも勉強しましょう。






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