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JCP市原時夫です

千葉県房総の睦沢町から、政治・経済・歴史・オペラ・うたごえを考えるgabuku@m12.alpha-net.ne.jp

私が日本共産党に入党後初めて読んだ。賃金価格利潤(マルクス)

2011年01月22日 | Weblog
 不破哲三日本共産党社会科学研究所所長が、日本共産党党内学習として、最初に取り上げたのが、マルクスの賃金価格利潤でした。
 本棚を探して、1969年に一度読んでから、41年ぶりに再読しました。入党をすすめてくれた先輩からすすめられて、会社の寮で読みまったく理解できなかったことを、今でも鮮明に覚えています。
 今回、読んで、剰余価値が生み出される秘密、そして、価値とは社会的に必要な労働時間であり、人間の労働力が価値を生み出すなど、改めて、マルクスの解明の手順の見事さを感じました。
 なお、今は新日本出版の訳による新版が出ていますが、今回再読したのは大月書店の国民文庫で、80円となっていました。

 不破哲三さんの、
「古典への招待」中巻では、この出版の時には、「マルクスはすでに「資本論」の全3部の主要な草稿を書き上げており。」と解説されいます。
 ○大月版 賃労働と資本の53ページ「労働する人間と労働手段との分離がひとたび確立されると、・・・・・つねに規模を拡大しながら再生産され、ついに生産様式上の新しい根本的な革命がふたたびこれをくつがえして新しい歴史的形態で原結合を復活させるまでつづくであろう。」という部分は、不破哲三さんが、「マルクス未来社会論」の中で、社会主義・共産主義社会とはなにかについての、マルクスのひとつの重要な規定として、「結合された生産者たち」が「結合した生産者たち」へと受け身から、自覚的に結合して経済の主役の役割をはたす積極的で能動的な存在に転嫁します。」という、未来社会論を思い出させる、深いものを感じました。
 ○なお、同13ページの「一つのどんぶり鉢に一定量のスープを入れて一定数の人々がすするとき、スプーンの大きさを増しても、スープの量が増えることにはならないだろう」という、今で言う資本家のパイの理論の事だと思いますが、それを皮肉って「と彼には失礼だが、この例も私にはいささかスプーンニーに〔ばかばかしく〕思える。」とだじゃれでしょうか。言っているのは、おもしろいカ所です。
 また、42ページでは、「ベンジャミンフランクリンが、・・・・・この論文で彼は価値の真の性質を発見してその最初の発見者のひとりとなったのである」とのカ所で、不破哲三さんは、これは、「凧を使ったで雷の実験で電気であることを明らかにした人として、勉強したことのある人物であり、アメリカ独立宣言の起草者の一人」と紹介されていました。