コロナの後遺症に苦しんでいる人も多いと聞くが、
そのような方には何だか申し訳ないような気もする。
確かに「陽性です」と宣告されはした。
咳に鼻水とあれば、コロナと疑われてもしようがないが、
3月に罹った肺炎に比べ症状は比べものにならないほど軽かった。
あの時は腹筋が痛くなるほどのひどい咳だったし、
熱も38度を超えた。
それを思えば、今度は熱もないし
「軽い夏風邪だろう」なんて思えるほどのものだった。
咳・鼻水が出始めたのは盆休みに入った13日頃からだったろうか。
病院も休みに入っていたから手元にあった咳薬でしのいでいた。
そして休み明けとなった17日、病院へ行き
「軽い咳と鼻水があるのですが……。熱はありません」そう告げると、
途端に女医さんの顔つきが険しくなった。
「はい、コロナの検査をします。別室へ移ってください」容赦なくそう告げ、
そして10分後、「やはり陽性でした」と思いもしない宣告をしたのだった。
症状が出始めたのが13日頃だから、すでに5日間ほど経過していることになる。
「あと5日間、特に症状がひどくならなければ大丈夫でしょう」と言い、
咳・鼻水薬を出してくれた。
もちろん、しばらくは外出禁止。
家ではマスク着用、妻とは出来るだけ離れて生活すること……
などの注意事項を言い渡された。
薬を服用すると、咳・鼻水も治まっていった。
5日後、先生にそう告げると「もう大丈夫でしょう」今度は完治宣告だ。
この間、何の苦痛もなく、幸い妻もいつものように元気いっぱい。
「コロナってこんなもの」と拍子抜けするほど。
幸いだったと言うほかないだろう。