孫君ご一行様
細君の機嫌が、きわめて良い。
今朝もLINEを見ながら、満面の笑顔。
いつもだと、こちらへ飛んでくる言葉は、
いささか攻撃的、批判的なものになりがちなのだが、
ありがたいことに、それがない。
柔らかく、弾んでいる分、こちらも気分が良い。
この細君の機嫌をこうまで高揚させる、
その術を心得るLINEの相手こそ
大学4年生になった孫息子である。
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23歳にもなる男の子が、婆ちゃんとLINEしながら、
話をするなんてあまり考えられないことだ。
むしろ、何だかだと言ってくる婆さんは
鬱陶しい存在になり勝ちで、
小遣いが欲しくなった時以外は寄り付かなくなるものだ。
ところが、我が家のこの2人、何だか波長が合うようなのだ。
このところ、ちょいちょいLINEをしているな、と思ったら
「ご飯食べにおいで」
「うん、行くよ」
「いつ?」
「えーと27日でどうかな」
「了解。何食べたい?」
「肉がいいな」
こんな具合だ。
1日置いて、孫からのLINE。
「大学の友だち3人連れていくけど、いいかな」
「うーん、と。OK、OK」
食べ盛りの男の子4人が来るわけだ。
細君、ますます張り切る。
こちらは肉や野菜の調達に運転手役で走り回らされる。
仕入れた肉は、牛、豚、鶏、それにホルモン
合わせて2㌔ほど。
これくらいはペロリだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/a9/2b72b891b353a1a50197d3dd2193cffc.jpg)
当日。6時半の約束なのに来ない。
細君、早速「まだか、まだか」のメールだ。
「余裕で7時には着く」との返信。
4人全員自転車を連ねてやって来た。
心身ともはち切れんばかりの若者4人が集い、
部屋中に活気が溢れかえる。
挨拶もそこそこに「さあ、肉を食おう」。
「うまい、うまい」の連発で、
細君は冷蔵庫から肉や野菜の補充に大わらわである。
落ち着いたところで、細君も席に着き、
今度は会話に、まさに花が咲く。
もともと饒舌な細君は、若者相手でも臆さない。
笑い、笑わせる。
こちらはポツリ、ポツリ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/ec/aa13da43dc43dbbd2207be84ba0d2c19.jpg)
いつもは爺・婆二人だけの食卓。
結構会話はするが、と言っても所詮年寄りの食卓だ。
淡々と、早い時は5分で食べ終わることもある。
まあ、味気ない。
若者4人と一緒の食事。いいなあ。
「また、ぜひおいで」
10時半頃、上機嫌で送り出した。
翌日、孫からのLINE。
細君には「楽しゅうございました。またお伺いします」
こちらには「お騒がせしました。
次は別の友だちと遊びに行きます」
この「別の友だち」とは、ガールフレンドらしい。
爺・婆 またまた楽しくなってくる。