自称、筋金入り(?)の「隠れプロレス・ファン」を自認する私であるが、最近では、とんと、ストロング・スタイルのプロレスの深夜番組を録画してみる気力が、だいぶ薄れてきている。どうも、昔のように、視てみたいという一種のモチベーションが、今一、欠けているようである。それは、レスラー側に、魅力がなくなりつつあるのか、試合内容が、面白くないのか、それとも、自分自身の内面に、由来するモノなのか、どうも、しっくりとした的確な分析ができないのが現状である。そんな時、NHK教育テレビ、Eテレの「きらっと、生きる」という番組で、仙台にある障害者プロレスの団体が、震災の被害に遭いながらも、これを克服、障害者自立センターや、ボランティアーからの支援や、東京の別のプロレス団体からの援助などにより、試合が再開できるまでになったという経緯を、英国BBCテレビの障害者レスラー兼ゲスト・レポーターも交えて、放映された。何と、あのお笑い芸人のカンニング竹山が、現地での試合のリングアナを努めるというオマケまでついて、、、、、。障害者が、プロレスで、殴る蹴るという行為をすること自身が、問題であり、ましてや、これを見世物にしているということを非難する声があることは、重々、承知しているが、復興に懸けるその並々ならぬ意気込みと強靱な精神力は、肉体的・精神的なハンディを乗り越えて、大いに、賞賛されて良いであろう。健常者だけでも、被災し、そこから、生活を立て直すことは、容易でないのに、ましてや、精神的な疾患や肉体的なハンディキャップを有する障害者の人々が、生活を、仕事を、再構築することは、「並々ならぬ自身の努力」と「自立への支援」がなければ、できないことであろうことは、想像するに難しくない。少しだが、歩行弱者入りした自分には、今までの視点とは異なる眼で、この番組を視られたことは、意義深い。障害者プロレスを、否定する人も、肯定、応援する人も、いずれにせよ、「プロレス」を通じて、「障害者の自立への支援の輪」が拡がるきっかけになることを、期待するものである。それにしても、BBCが、障害者専用のスタッフを擁していること、Eテレが、こうした番組を放映していること自体を、知らなかった自分が、実に、恥ずかしく、感じられた。
http://blog.canpan.info/tasuketto/archive/615
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