世間では新型コロナの第三波が来た、と言われています。これ、グラフの「期間」を短く見ているから細かい変動があるように見えますが、たとえば「1年のスパン」で眺めたら「まだ第一波の中にいる」と言えるんじゃないです?
ちなみに日本政府は「国民がきちんと対策をしろ」と言っていますが、「政府の責務」ってのもあるはずです。それが「PCR検査数の抑制」「対策は自治体と個人に丸投げ」「『重症者の定義』が全国で不統一であることを容認」「GoToを積極的に行う」「非常事態宣言を出し渋る」であるのは、ちょっと不思議です。
【ただいま読書中】『太陽と月と地球と(ガモフコレクション2)』G・ガモフ 著、 白井俊明・市井三郎 訳、 白楊社、1991年、3600円(税別)
この「コレクション」の元となった「ガモフ全集」を初めて読んだのは、たしか高校生の時。宇宙の話で始まったはずが、なぜか原子の話に即座に移行していて、「科学の視点」の自由自在さに強い印象を受けましたっけ。さらに科学史も巧妙に織り込まれていて、科学が「人間の営み」であることも自然に理解できるようになっていました。今回再読して、「ガモフの科学」は「20世紀の科学」であるにしても(たとえば「土星の写真」はピンぼけの光学写真ではなくて今だったら「カッシーニが撮影した写真」が採用されるでしょう)、「科学の本質」についてはきっちりツボを押さえてあることに私はやはり感銘を受けました。
時代によって「知識量」は変化しますが、鋭い「ものを見る目」を持った人はその“奥”まで見抜くもののようです。