「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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ミャンマーの核開発をどう考えるのか

2009-08-12 16:52:48 | その他
本日の朝日新聞の論説にもありましたが、
実際にミャンマー軍政が北朝鮮の協力の下、
核開発に取り組んでいるのならば、
ミャンマーの状況は日本の安全保障にも
大きく作用してくる可能性があります。
北朝鮮にせよ、ミャンマーにせよ、
独裁国家は特定の人間の意識状態が
国の政策に大きく影響しますから、
非常識な結論が次々出てくることは
常人には理解しがたいことです。
しかしながら、理解しがたい現実が
立ち現れることこそ、まさにそれが
現実そのものでもあります。

現実とはそういう過酷な物でありますし、
こうした無軌道な振る舞いを正せるのは、
実は強いパワーの実在かも知れません。

日本の外交が、有効性を
北にもミャンマーにも持ち得ないのは
圧倒的なリアルな
現実への感覚の訴求が乏しいことと、
圧倒的なパワーを持とうとしない
感覚にあるような気もします。

スーチーさんに対する判決にも
「頭が悪いなあ」としか思えません。
こんなことの理屈立てで、
しかも減刑に見せかける手口を使い、
軟禁を長期化させる感覚などで
民主化のロードマップを
歩んでいるはずもないことなど、
ふつうの人なら誰しも理解すると思います。


パワーをひけらかさない
オバマ政権下で
弱小な独裁国が荒手に出るのを見ると、
ホッブスの
「万人の万人に対する闘争」は
やはり本質的だなと思うわけです。

少し悲しいですが。