こういう素人向けの分かりやすい形式のサーバーが、4~5年ほど前は非常に好まれていたようです。つまり、PHP、CGIなどのプログラムを一切触らないjoomlaのようなCMSが一般的なCMSとして2008年ごろは、google検索の回数では人気度ナンバーワンになっていました。ところが、2010年にMicrosoft社が独自のブログサービスを停止してwordpress.comに移行したことがこの統計にかなり影響を与えたと考えられ、現在はjoomlaは2位になっています。
日本で人気の有るwordpressやFC2ブログのようなCMSは、元来は非常にマニアックで専門家にしかテーマを自由に改変できないCMSなのですが、反面、プログラムの知識が全然無い素人でもプラグインをインストールさえすれば、瞬時にカスタマイズできてしまうタイプです。したがってこういったCMSは、webサイトを一見しただけで制作したのが素人だとは分かってしまいますが、機能的には非常に便利にでき上がるのです。こういうCMSは、現在では、アメリカをはじめ全世界で、joomlaに取って代わって一般的になってきました。
ところが、反対に日本では、いまだにちょっとカスタマイズの難しいmovabletypeやxoopsが比較的普及しているのです。
全世界で、今、もっとも普及しているCMSのタイプというのは、①基本的なメニューと②カテゴリーと③アイテムの階層構造で出来上がったシステムを専門的なプログラミングの知識や素養がなくても組み立てられるタイプです。一般の大多数のユーザーは、PHPのプログラムをいじくることは出来ないので、専門的な知識がなくても構築できるCMSでなくてはならないのです。それは、豊富な書式や例文を用意するか、或いはプラグインを用意して、お好みのパーツを選んでカスタマイズすれば、瞬時にちょっと見栄えのする機能的に便利なwebサイトが構築できるよ!という考え方なのです。
こういうCMSで出来上がったwebサイトは、素人が制作したwebサイトであってもある一定の水準をクリアしたものとなります。いま、全世界では、こういう意味でwebサイト作りのプロフェッショナルからアマチュアへの大衆文化の浸透が加速しています。
でも、日本では、もっと要求水準が高くて、見栄えや機能のより高度に洗練されたwebサイトが要求されるので、CMSは単なる素材であって大部分をカスタマイズするのは専門家に任せたほうが良いといったような考え方が、まだまだ一般的ではないのでしょうか。