私が最初にブラック企業の問題を意識したのは、リーマンショック後の2009年でした。当時は「派遣切り」が大きな問題になっていて「年越し派遣村」が08年から09年の年末年始にとりくまれ、私たちもボランティアで参加しました。「派遣切り」ということで非正規雇用の問題に大きな注目が集まっていたのですが、一方で、09年の2月頃から正社員の若者からの労働相談が増えてきました。とりわけ、職場で徹底的にいじめられて自己都合退職に追いやられるという労働相談がたくさん寄せられたのです。
また、当時は「派遣切り」だけでなく、「内定切り」も起きていて、そうしたことは目に見える形で一定の社会的な問題になっていたわけです。
ところが、ひとたび正社員になって会社の内側に入った人が、職場の中でいじめられて自己都合退職に追い込まれてもなかなか目に見える形にならないので、社会的な問題として出て来ない。形式的には自己都合退職にされてしまっていますし、職場の中でやりたい放題いじめられた当事者はメンタル疾患などで法的に争ったり問題提起することも困難という状
若者を食いつぶすブラック企業の実態|NPO法人POSSE代表・今野晴貴さん
また、当時は「派遣切り」だけでなく、「内定切り」も起きていて、そうしたことは目に見える形で一定の社会的な問題になっていたわけです。
ところが、ひとたび正社員になって会社の内側に入った人が、職場の中でいじめられて自己都合退職に追い込まれてもなかなか目に見える形にならないので、社会的な問題として出て来ない。形式的には自己都合退職にされてしまっていますし、職場の中でやりたい放題いじめられた当事者はメンタル疾患などで法的に争ったり問題提起することも困難という状
若者を食いつぶすブラック企業の実態|NPO法人POSSE代表・今野晴貴さん