ザリスキー位相
今日はリハビリをかねて、「14日間で分かる代数幾何学事始」(海老原円著)でも、ゆっくり読もうと思いつつ、第8日目の章まで読み終えてしまった。
収穫は前回読んだ時に、今一つ理解できていなかったザリスキー位相について漸く、その意味をイメージできたこと。
前にもブログで書いたけど、代数幾何学は代数と幾何ではなく、多項式で表される曲線などの幾何学的な性質を代数の構造から明らかにする学問である。よってまずは幾何学的な言葉を代数の言葉に再定義してあげなくてはいけない。そして両方を等価的に扱うことによって、幾何学に代数の計算や定理を適用するのである。
ザリスキー位相は、幾何学的な位相(近さや遠さの概念を通常は指す)を代数学に持ち込むために、多項式の中に位相の公理を満たすための、ある種苦肉の策と言わんばかりの奇妙な位相を定義して、幾何学の位相と等価にしてしまうのである。だからザリスキー位相を幾何学的に理解しようとしてもだめで、公理論的な視点で理解しなければならないのである。
こういう発想の奇抜さが数学の醍醐味でもあるのだ。
後記
最近、頭が数学化してしまい、小説が読めなくて困っている。本当はドストエフスキーを読みたいのだけど。。。
続後記
しかし振り返ってみると、よくあの状態で仕事してたなと思う。毎日頭が割れんばかりの頭痛に苦しみ、たまに熱が出てたし、めまいや眠気に襲われながらも、端末にかじりついて、あーでもない、こーでもないって一人考えていたなんて。。。