高品質で適正価格、地味に思えますがパン屋には実に良く似合います。日常的に、毎日食べていただく食パン、フランスパン、クロワッサンと家庭内消費の焼き菓子が主体ですから。その点ケーキはプレゼント・進物が中心で高価で過剰包装が好まれる場合もあります。
商品が素朴で地味であれば店創りもその雰囲気を醸し出す造りになります。そうなれば華美で不必要なデザイン・什器が不要になり低コストの新規出店・改装が可能です。
次は商品ですが、天然酵母、それも自家製天然酵母=ルバンでシットリ、風味良く、飽きない食パン、フランスパン、そしてどこにも負けないクロワッサン、素朴なクロワッサン生地に良質なバターを折り込んだ口溶けの良い秀麗なクロワッサン、さらにパイと焼き菓子があればお客様をひき付けられます。
次は配合、製法ですが、特別な基本配合がある訳ではありません。奇抜な配合でバランスの良いパンが出来ることは極めて稀で、決まりきった配合がります。その決まりきった配合を使用する材料に合わせ微調整し、使用機材と立地などの制約で決まる工程に合わせた製法と組み合わせ最終的に配合を決めて行きます。
材料、製法、配合、工程はもちろん、天然酵母技術、クロワッサン、パイ、本物を提案します。
以下はレーズンブレッドの基本配合ですが、工程に合わせて材料の選定と製法を決めます。フランス駐在中にこの配合に変更し、売上倍増の原動力となりました。発酵時間の長短と使用する油脂で食感と風味を決定します。つまり、イースト量、生地捏上げ温度を変えることで発酵時間が決まり、油脂はショートニング、マーガリン、ラード、バターが一般的だが、風味重視なら天然油脂が好結果を生みます。
強力粉 100%
ルバン 30
生イースト 4
イビスグリーン 0.2
ユーロモルト 0.4
シママース 1.8
脱脂粉乳 2
油脂 5
全卵 6
シナモン 1
水 73
レーズン 100
ラム酒 8
水は使用する小麦粉、ルバンの硬さにより変化します。イースト量は工程、環境により調整が必要です。