奈良のむし探検

奈良に引っ越しました。これまでの「廊下のむし探検」に倣って「奈良のむし探検」としましたが、動物・植物なんでも調べます。

唐古・鍵考古学ミュージアム

2022-11-20 21:04:55 | 神社・寺・古墳など
奈良散策 第634弾


11月11日、ふと思いついて田原本町にある「唐古・鍵考古学ミュージアム」に行ってみました。ここは弥生時代の唐古・鍵遺跡に関する展示があります。



この立派な建物は「田原本町青垣生涯学習センター」で、この中に田原本町公民館、弥生の里ホール、田原本町立図書館、それに、唐古・鍵考古学ミュージアムが入っています。



建物の入り口です。



唐古・鍵考古学ミュージアムは2階にあって、階段の踊り場にはこんな土器が飾られていました。唐古・鍵遺跡は弥生時代の集落ですが、周囲を環濠で囲まれていました。その環濠の壁にこんな土器があったようです。



2階に上がったところです。



ミュージアムは奥の方にありました。こちらは秋季企画展「王権誕生の地『ヤマト』~唐古・鍵、大福、纏向遺跡~」が開かれている部屋です。



そして、こちらがミュージアムの入り口でした。入場料は企画展との共通券が300円、JAF会員は50円引きでした。受付でボランティアの方の説明をお願いしますかと聞かれました。土器を見てもどうせ分からないだろうと思ってお願いすることにしました。

ボランティアの方は最初に地図を見せながら、唐古・鍵遺跡の発掘の歴史について説明してくれました。1936年に国道15号(現在の国道24号)建設に伴って唐古池の土取り工事が行われたのですが、以前、この場所からは弥生時代の遺物が出ることが知られていたので、工事と並行して発掘調査が行われました。その結果、池の底から、多数の遺物が見つかったということです。特に水に浸った状態だったので、木製品もそのまま発掘されたようです。この頃は、「唐古遺跡」と呼ばれていたのですが、その後、1977年にすぐ隣にある鍵池近くで環濠の跡が見つかったので、唐古の集落はさらに広い領域であることが分かりました。それで、現在では「唐古・鍵遺跡」と呼ばれるようになったということです。



発掘されたものについて詳しく説明していただいたのですが、あまりにたくさんあったので、どれがどれだか分からくなりました。説明が終わった後で、受付の人に写真を撮ってもよいかと聞いたら、フラッシュを焚かなければ結構ですというので、もう一度、会場の中を回って撮りました。この写真は入り口から内部を撮った写真です。



後は印象に残ったものだけ出すことにします。遺跡からは遺骨が出てきたのですが、それから復元した顔だそうです。ほとんど現代人と変わらない顔つきをしています。



これは畑を耕す道具だと思うのですが、確かに、木製のものがたくさん展示されていました。



唐古・鍵遺跡というと、屋根の端に渦巻き状の棟飾りがあるのが特徴ですが、実は土器にこんな絵があったからのようです。



それを再現して現在建物が復元されているようです。このような形状の建物は周辺の集落でも見られているのですが、実は大陸にはなかったとの説明でした。



さらに奥にもう一つ部屋がありました。





その中に綺麗なヒスイの勾玉がありました。左下にある、内部が空洞の石の中に入っていたそうです。宝石入れみたいなものだったのでしょうか。



土器の後ろに奇妙な人形が置かれていました。



こんな人形です。



実は土器に描かれたこんな絵から再現したようです。何か呪術的な行事に着る服装なのでしょうか。



ミニチュアの土器があったので、写しました。これもお供えに用いていたのでしょうね。



これは鶏の頭です。鶏は石上神社や伊勢神宮でも見られるように昔は聖なる鳥だとして扱われていたとのことです。



これも木製品です。奥の大きなものは臼のようです。



これは銅鐸を作るための鋳型で、鋳型が見つかるのは珍しいという話でした。



こちらは企画展の内部です。ここでは説明を頼まなかったので、あまりよく分かりませんでした。



ただ、小さな骨のかけらから魚の種類を同定しているのには驚きました。DNAでも調べたのでしょうか。受付の人に展示目録がお買い得ですよと言われたので買うことにしました。200円でした。

説明では唐古・鍵遺跡で見つかったのは弓とか石刀くらいで、いわゆる武器は見つからなかったとのことです。たぶん、平和に暮らしていたのでしょう。ボランティアの方の話を聞いていると、弥生時代の生活についてはずいぶん詳しく分かっているなぁという印象を受けました。この唐古・鍵遺跡とその周辺に広く分布する集落は「ヤマト」と呼ばれる「クニ」を形成していたようですが、この「ヤマト」と大和政権や豪族が活躍する古墳時代以降には大きなギャップがあるように感じました。

午後の虫探しと植物観察

2022-11-19 20:40:36 | 奈良散策
奈良散策 第633弾


11月10日は佐保川沿いの公園の桜で虫探しをしました。その続きです。ついでに植物も少し写しました。



最初はネコハグモです。





桜の幹をアリがうろうろしていたので撮りました。動き回るので、ピントがうまくあいません。上はハリブトシリアゲアリかなと思ったのですが、下はよく分かりません。一応、採集してきました。(追記2022/12/28:検索をしてみると、ルリアリになりました





公園からの帰りに撮った写真です。アカメガシワの葉の基部にある花外蜜腺にキイロテントウが来ていました。





イチジクにイチジクヒトリモドキの幼虫がいないかと思って探してみたら、やはりいました。







今までは一眼レフにマクロレンズを付けて撮った写真だったのですが、ここからはCanon SX70 HSで撮った写真です。用水路の壁にバッタが止まっていたのですが、みんなこんな汚れたような色でした。上から、オンブバッタショウリョウバッタ、イナゴの仲間かなと思いました。





これはトノサマバッタ





これは公園に生えていたキノコです。山渓の「日本のきのこ」で探してみて、ヒイロタケかなと思ったのですが、よく分かりません。







このイネ科の植物は何だろうと思って撮って、一部、採取してきました。花を実体顕微鏡で覗いて、はたと気が付きました。実は、昨年さんざん調べたセイバンモロコシでした。





これはクロガネモチかな。





そして、こちらはトキワサンザシ

午後の虫探し 桜の木の幹にいる虫たち

2022-11-18 20:05:19 | 奈良散策
奈良散策 第632弾


11月10日は午後から虫探しに出かけました。大阪にいたころは、今頃になると公園で桜の木の幹にいるチャタテ探しをしていたので、佐保川沿いの公園の桜並木で探すことにしました。



まずはマンションの廊下の壁にいたウリハムシです。





桜並木に行く前にいつもの用水路脇で虫探しをしました。小さなゾウムシです。この手のゾウムシをこれまではタデノクチブトサルゾウムシとしていたのですが、実のところよく分かりません。



これはツヤユスリカの仲間ではないかと思います。





これはおそらく、ヨモギエダシャク幼虫だろうと思います。



このユスリカはちょっとよく分かりません。全般的にはユスリカ亜科みたいですが、前脛節が跗節第1節より長そうなのでエリユスリカ亜科かなと思ったり。





用水路の脇に建物が建っているのですが、その建物の壁が虫探しのポイントです。これはマルカメムシ



そして、これはクロバネキノコバエ科。



このユスリカもよく分かりません。



これはハグロハバチの幼虫。



用水路を離れ、公園に行ってみました。そして、桜の木の幹を探し始めました。だいぶ探したのですが、チャタテが見つかりません。やっとオオヨコバイを見つけました。



仕方がないので、ダニも撮りました。小さなハチを捕まえています。



小さなヨコバイなのですが、名前は分かりません。



そして、またダニです。ダニは調べようがありません。





最後は木の幹にいた毛虫です。おそらく、ヤネホソバあたりだと思うのですが、よく分かりません。

早朝の散歩 鳥と猫

2022-11-17 20:59:21 | 奈良散策
奈良散策 第631弾


11月15日早朝の散歩のときに撮った写真です。



最近は6時50分くらいに家を出て、8時過ぎに戻ってきます。奈良の日の出は6時半ごろなのですが、奈良は周りを山に囲まれているので、山の端を陽が上るのがちょうど6時50分くらいです。朝陽に浴びて赤く染まったモズです。





最近、ヨシの茂った茂みにスズメがたくさん集まって、うるさく鳴いています。



民家の庭に咲いていた花です。ネットで調べると、ヒガンバナ科のリコリス Lycoris sp.と呼ばれている花のようです。



ビワのつぼみです。



「猫広場」の横にはこんな白猫がいました。これは9月頃にこの辺で見た猫です。



ため池の近くにヨシ原があるのですが、その近くでこんな猫がいました。以前、このヨシ原に棲んでいた猫がいたのですが、その猫ではないかと思います。8か月ぶりの再会です。





ため池の水がだんだん減ってきて、干潟が広がってきます。



そこにいたイソシギです。シルエットになってしまいました。



これは散歩道にいたダイサギです。



スギナに露がついて、それに朝陽が当たって輝いていました。



最後はマンションの入り口で死んでいた蛾です。たぶん、オオウンモンクチバだと思います。

雑談)今日はこれまでにブログに出した写真のデータをデータベースに入力する作業をしました。11月15日分まで入力し終わったので、昨年1月末に奈良に来てからこのブログに出した動植物の集計をしてみました。動物は名前が分かったものが602種、属名まで分かったのものが631種、植物はそれぞれ669種と681種になりました。内訳は鳥が83種、クモが42種、昆虫は444種。植物はシダが31種、単子葉が146種、双子葉が465種になりました。やはり昆虫が少ないですね。以前住んでいた大阪北部では2年間で蛾だけで700種見ることができました。

早朝の散歩 植物や鳥など

2022-11-16 20:44:13 | 奈良散策
奈良散策 第630弾


11月11日早朝の散歩のときに撮った写真です。この日はいつもの金魚池周辺と水を抜いたため池を回ってみました。





この日も何もいないだろうと思って、まず、花を撮ることにしました。これはヒレタゴボウ





それに、ホトケノザ



そうしたら、モズがいたので、撮りました。



ついでにスズメ



それに、ムクドリ



この日も「猫広場」には猫がいませんでした。その代わり、金魚池の縁で猫がうずくまっていました。こちらを向いてくれないかなと思って、しばらく待っていたのですが、結局、向いてくれませんでした。





水を抜いたため池の方に行ってみました。近くのヨシ原で動くものがいるので撮ったら、ジョウビタキでした。



ため池の方を覗いてみました。水がだいぶ減って地面が見えてきていました。そこに、イソシギが来ていました。





ダイサギもやってきていました。



これもイソシギです。





ため池の反対側にある金魚池を見てみました。ちょうどカワセミがやってきていました。



もう一度、水を抜いたため池を探していたら、すぐ近くにチドリがいるのに気が付きました。







目の周りが黄色くないので、たぶん、イカルチドリではないかと思います。



池からは離れて歩いていると、ナンキンハゼの葉が赤くなり、白い実ができていました。



そこに来ていたキジバトです。何となく絵になります。



これはジョウビタキ





それから、モズ





最後は今頃でも咲いているノアサガオでした。