長内那由多のMovie Note

映画や海外ドラマのレビューを中心としたブログ

『アメイジング・スパイダーマン』

2019-04-12 | 映画レビュー(あ)

本リブートシリーズの不評がきっかけでソニーがマーベルスタジオへスパイダーマンの映画化権をレンタルしたのはご存知の通り。公開時、サム・ライミ版から間もない事もあってか食傷していた僕は本作鑑賞を見送って今日に至ってしまった次第だ。『(500)日のサマー』で一躍注目されたマーク・ウェブ監督は3部作を仕上げる事なくシリーズを中断され、主演アンドリュー・ガーフィールドは期待されたスターダムを上る事はなかった。唯一、出世したのはエマ・ストーンだろう。本シリーズの後『ラ・ラ・ランド』に主演、早くもアカデミー賞に輝いた。

この時期のハリウッドアクションはアメコミ映画に限らず、あらゆる娯楽作が”『ダークナイト』以後”として迷走期にあったように思う。本作も例に漏れず画面は暗く、主人公はアイデンティティに苦しむ。サム・ライミ版で既に十分と言っていいほど描かれたスパイダーマンの誕生、ベン叔父さんの死、大いなる力には大いなる責任が伴うといった名場面が何のアレンジもないまま描かれ新味に乏しく、冗長気味だ。

それでも2年後には続編が公開され、ようやく独自色も出始めるのだが…。

 

『アメイジング・スパイダーマン』12・米

監督 マーク・ウェブ

出演 アンドリュー・ガーフィールド、エマ・ストーン、リス・エヴァンス、デニス・リアリー、マーティン・シーン、サリー・フィールド、イルファン・カーン、キャンベル・スコット

 

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