リブート版第2弾。巻頭、ポール・ジアマッティ扮するライノ追跡劇で幕を開け、画面は明るく、ユーモアもアクションも快調。ようやく自身のテンポを掴んだかのような幸先のいいスタートだ。前作がきっかけで交際に発展したアンドリュー・ガーフィールドとエマ・ストーンのラブラブっぷりは役柄も映画も超えており、ストーンはシリアスな場面でも楽しさを堪え切れないハシャギっぷり。とはいえ、実生活の恋人であるガーフィールドよりもライアン・ゴズリングとのスクリーンカップルの方が人気なのだから、何とも不思議なもんである。
今回の敵はジェイミー・フォックス扮する電気怪人エレクトロ。自身の体を電気化して瞬間移動し、スパイディとの高速バトルを繰り広げる。ウェブ監督のアクション演出は前作から格段に向上しており、本シリーズ打ち切り後は『さよなら、僕のマンハッタン』など本来の人間ドラマ路線に戻っているが、ぜひともめげずにアクションをもう1本撮ってもらいたい所である。
中盤、ピーターの親友であり、宿敵ともなるハリー・オズボーンことグリーン・ゴブリンがメインヴィランとして表に出てくると途端にプロットが停滞し出すのだから残念極まりない。これもサム・ライミ版で散々やり尽くしたプロットだからだ。ライノ、ドクター・オクトパスら悪役連合”シニスター・シックス”結成への伏線のようだが…。ハリー役デイン・デハーンは小柄な身体と青い目に存在感あり。ブレイク前のフェリシティ・ジョーンズの役柄は今後、大きくなる予定だったようだ。
最後にはハリウッド映画としては異例のサプライズが待ち受けている。この意欲的な試みが第3作でどのように結実するハズだったのか…。
『アメイジング・スパイダーマン2』14・米
監督 マーク・ウェブ
出演 アンドリュー・ガーフィールド、エマ・ストーン、デイン・デハーン、ジェイミー・フォックス、ポール・ジアマッティ、サリー・フィールド、クリス・クーパー
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