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メキシコが生んだシュルレアリスム作家フリーダ・カーロ。遺された手記や写真、フィルム等の貴重な資料から彼女の生涯を辿ったドキュメンタリー。若くして負った大事故の傷、国民的画家ディエゴ・リベラとの波乱万丈な結婚生活、そんな心身のストレスと相対しながら生まれていったシュールな自画像…彼女の肉筆から人物像を読み解く語り口は紋切り型かもしれないが、初めてフリーダを知る観客には的確に機能するだろう。彼女の伝記映画ではサルマ・ハエック主演『フリーダ』が有名だが、今再び映像化するなら主演にメリッサ・バレラはどうだろうか。鮮烈な美を放つ若きフリーダの写真には、彼女が生きた激動の時代と、トロツキーら多くの著名人と関係を結んだ愛への希求を思わずにはいられなかった。
『フリーダ 愛と痛みを生きた肖像』24・米
監督 カルラ・グディエレス
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