ねこ吉のよしなしごと

どうでもいい事ばかり書いていますが・・・。すっかり備忘録になってます。

卒業

2021-03-17 22:44:46 | 思い出


今日は洋裁の日。
大してなにもはかどらないまま、早々に片づけて芦屋から帰って来てしまったけど。

帰り道、二号線まで降りてくると、中学生の団体が西から東に歩いている。
手には水色の卒業証書を持っている。

今日は卒業式だったんだね。

昨年はコロナのせいで、卒業式や入学式が出来なかった学校もあって生徒たちは可哀想だった。
今年は、マスクをして、色々感染防止対策をして卒業式をすることができたんだね。

思えば、娘も息子も同じ中学校を卒業した。
もう、随分日が経ってしまったけどね。

娘が卒業したのは阪神大震災の年。

震災の日以来、教室、体育館には大勢の被災民が生活していたので、一度も授業も受けられなかった。
卒業式の日だけ、体育館にいる被災民が一旦出てくれた。

家が壊れて、あちらこちらに避難して、式に出席できない生徒もいた。
あわただしく式を終え、友人と十分なお別れも出来ないままだった。

一方、息子は中学3年生のクラスが楽しかったので、名残惜しそうだった。
式が終わっても、近くの公園で集まっていつまでも喋っていた。

クラスにお父さんが日本人、お母さんがペルー人のN君という子がいた。
体格がよくて、眉毛がくっきり、ハンサムだった。

N君は卒業後は、○○部屋に入門することが決まっていた。
髷を結うために髪を伸ばし始めていた。
鬢付け油で、オールバックにしていた。

体育祭の時、運動が苦手な息子は「棒倒し」の競技で真っ先に狙われる。
N君は、「俺のそばにいろ!」とかばってくれたって。
気は優しくて力持ち。桃太郎みたいな子だった。

息子と一緒に撮った写真のN君は、制服のボタンをみんなもぎ取られてた。

「今のうちにサインをもらっておこう。」と息子は生徒手帳にサインをもらっていた。

そんなN君も夏休み頃には相撲部屋を辞め、新たな道を歩むことにしたらしい。

今はどうしているのかな・・・。

2号線を歩く卒業生を見て、子どもたちの卒業式を思い出してしまった。

君たちの未来に幸多からんことを祈っています。