学会2日目の朝はちょっと早起きして住吉神社までお参りして学業成就を祈願してから学会参加です。
今回も海外から多くの講師の先生がこられていますがジュネーブ大学から「高齢化社会におけるインプラント治療」というタイトルで講演しておられたFrauke Muller先生の講演が興味深かったです。
実際症例では80歳以上の方や95歳でインプラント治療をされて健康をとりもどされた患者さんの例が発表されていました。
もちろん若い人とは治療方針や手術内容は異なりますが、義歯を固定するために数本のインプラントを植えることによって劇的にQOLが改善している症例を多く紹介されていました。
ここでも日本との違いを感じます。
年齢を重ねても前向きに生きておられるお年寄りとそのサポート体制は世界でもっとも高齢化の進んでいる日本のお手本になるのではないでしょうか?
週末は韓国にインプラント治療の講演に行ってきました
講演のテーマは「矯正治療をインプラント治療にいかす」です 天然の歯や歯根の周囲には神経が通っており咬んだ感触を脳でフィードバックして咬む力をコントロールしています。
ところがインプラントには神経が無いので咬む力をコントロールする事が難しくなります
そこで残っている歯を矯正治療によってしっかり噛み合わせる事によってインプラントに無理な力がかからないようにして長持ちさせる、、というのがメインテーマです
こういった講演や学会発表をすると自分の治療コンセプトを改めて熟考する事になり、日常の診療にもいろいろアイデアが浮かぶようになりとても充実した経験でした。
先日、4年前に東京の歯科医院で起きたインプラント治療中の死亡事故について多くのメディアが報道していました。
当院でも患者さんからいろいろ質問があり一番多いのが「インプラントの手術は危険なのですか?」でした。個人的な意見を述べさせてもらうと麻酔や手術の事故、お薬のアレルギーや入れ歯を夜に誤飲して亡くなられる方もいます。残念ながら医療で絶対安全はありません。
大切なのは危険を察知して避ける事です。では今回の死亡事故で何が教訓となるでしょうか?今回の事故の要点は手術中に骨の周囲の動脈を傷つけてしまったという事でした。
この歯科医師もインプラントの経験豊富なドクターだったということなのでおそらく患者の顎の骨はかなり萎縮した難症例だった可能性が高いと考えられます。
ではなぜ顎の骨が萎縮してしまうのでしょうか? 実は歯周病などで歯を末期まで放置すると周囲の骨は吸収してしまいます。
また義歯を使用していると顎の骨も萎縮してしまいます。
そうなると義歯の具合も悪くなり、ますます噛めなくなります。その状態でインプラント治療を希望されると手術のリスクが非常に高くなってしまうのです。
「悪くてもとにかく歯を抜かない」と一般的によく言われますが実際には「歯の治療が成功せず顎の骨の吸収が止まらない場合は痛みがなくても抜歯する」が顎の骨を守り安全にインプラント治療を受ける事ができる方法なのです。
本当に噛めなくなってからだとリスクは高くなり選択肢は減ってしまいます。
ちなみに写真はインプラントを入れるための穴を掘るドリルにストッパーを付けた状態です。
このストッパーを付けて骨を削っていくと骨の表面にストッパーが当たってドリルが止まるので深く掘りすぎて骨の中の神経や血管を傷つけることがないので安心です。
当院でも患者さんからいろいろ質問があり一番多いのが「インプラントの手術は危険なのですか?」でした。個人的な意見を述べさせてもらうと麻酔や手術の事故、お薬のアレルギーや入れ歯を夜に誤飲して亡くなられる方もいます。残念ながら医療で絶対安全はありません。
大切なのは危険を察知して避ける事です。では今回の死亡事故で何が教訓となるでしょうか?今回の事故の要点は手術中に骨の周囲の動脈を傷つけてしまったという事でした。
この歯科医師もインプラントの経験豊富なドクターだったということなのでおそらく患者の顎の骨はかなり萎縮した難症例だった可能性が高いと考えられます。
ではなぜ顎の骨が萎縮してしまうのでしょうか? 実は歯周病などで歯を末期まで放置すると周囲の骨は吸収してしまいます。
また義歯を使用していると顎の骨も萎縮してしまいます。
そうなると義歯の具合も悪くなり、ますます噛めなくなります。その状態でインプラント治療を希望されると手術のリスクが非常に高くなってしまうのです。
「悪くてもとにかく歯を抜かない」と一般的によく言われますが実際には「歯の治療が成功せず顎の骨の吸収が止まらない場合は痛みがなくても抜歯する」が顎の骨を守り安全にインプラント治療を受ける事ができる方法なのです。
本当に噛めなくなってからだとリスクは高くなり選択肢は減ってしまいます。
ちなみに写真はインプラントを入れるための穴を掘るドリルにストッパーを付けた状態です。
このストッパーを付けて骨を削っていくと骨の表面にストッパーが当たってドリルが止まるので深く掘りすぎて骨の中の神経や血管を傷つけることがないので安心です。
愛知県豊橋市の歯科医院がインプラント(人工歯根)を使い回す不正治療をしていたとされる問題で、愛知県と豊橋市保健所は26日、医療法に基づき同日午後、医院に立ち入り調査することを決めたそうです。ときどき器具の使い回しによる感染の危険性が話題になりますが、「使い回し」の言葉は不適切で、器具を滅菌してなんども「使い回し」することは問題ではありません。インプラントは使い捨てなので「使い回し」はダメです。大きな病院の手術室や器具やベットも「使い回し」ですよね。問題はしっかり滅菌しているかどうかです。ちなみに写真は歯を削る道具を高圧高温で滅菌して感染の危険性を無くしてから「使い回し」の準備をしているところです。