5人掛ければ満員のカウンター、表も裏も引き戸は全開なのに風は流れてこない。真夏日の札幌宵の口。
目の前にはサービスのゆで卵、挽肉ともやしを炒める中華鍋の音、まもなく “味噌ラーメン” が着丼する。
ゴロっと角切チャーシュー、メンマ、きくらげ、ニンニクが効いた肉もやし炒め、ネギとかいわれを散らす、
濃厚なスープを絡めた中太麺、奇をてらわないシンプルなザ・味噌ラーメンが美味しい。
味噌ラーメンが美味いほどに、長袖のビジネスシャツに、噴き出る汗は容赦ない。
濃厚な一杯を堪能したら、その香りをマスクの中に残して、程よく冷えている地下街に逃げ込むのだ。
宵の口からラーメンを啜るのは、北海道に「まん延防止等重点措置」が実施されたから。
久しぶりの札幌出張だけど、酒場探訪が叶わず大いに落胆なのだ。
然らばと、コンビニで “サッポロクラシック” を求めて、ホテルで女子バスケットボール準決勝に声援を送る。
それでも翌朝、投宿したホテル前で3周回も一山麻緒の激走に遭遇して、OnもOffも収穫を得た札幌出張なのだ。
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Jessie's Girl / Rick Springfield 1981