サラダを添えて “やきめし” が登場。敢えてお品書きにこう称するのは老舗の矜持か。
シルバーにナプキンが巻かれているのが、なんだか懐かしい気持ちにさせる。
パラパラな中華のチャーハンに対してしっとりしている。出汁が効いている?玉子を最後に加えるから?
やきめしにしてもカレーライスにしてもボクは蕎麦屋のそれが案外好物なのだ。
ここは宿場町であり、徳川家康の民情視察を兼ねた鷹狩りの際の御殿址がある。
昭和初期まで「二七の市」が立った。大根やら白菜やらを売る農家のお母さんのモニュメントもある。
こんな旧い街の大衆食堂で、タマネギの甘みを噛み締めながら “やきめし” が美味しい。
<40年前に街で流れたJ-POP>
恋 / 石川ひとみ 1983