旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

輝け五稜星 札幌市交通局・南北線を完乗!

2019-06-15 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 久しぶりの札幌、これから「すすきの」の路地へ紛れ込んでみようと思う。
この下を走る地下鉄南北線が開業したのは1971年の暮れ。オリンピック開幕直前だ。

起点は麻生(あさぶ)駅、なぜかJRの新琴似駅とは連絡していない。
バスターミナルの設備は無く、狭い道路にたくさんのバス停が縦列している。 

2番線に緩いカーヴを描いて8両編成が入線してきた。
札幌市営地下鉄は車輪ではなく、ゴムタイヤで走っている。んっ鉄道なのか?  

さっぽろ駅と大通り駅の間には、新しい街札幌に在って、貴重な歴史的建造物がある。
北海道庁旧本庁舎は、明治21年に建てられたアメリカ風ネオ・バロック様式の建築だ 

時計台は、札幌農学校の演武場として明治11年に建てられ、中央講堂として使われた。
開拓期のアメリカ中・西部で流行した風船構造と呼ばれる木造建築様式だと云う。
どちらの建物にも、開拓使が旗や建物に描いた「五稜星」が輝いている。
サッポロビールで印象的な「赤星」だね。もちろん北極星をイメージしている。
 

8両編成は南平岸駅から地上に出る。とは云え防雪用のアルミ合金製のシェルターの中だ。 
澄川、自衛隊前と進む軌道はけっこうな上り勾配、この辺りは定山渓鉄道の廃線跡だ。  

やがて8両編成は真駒内駅に終着する。その名の通り真駒内アイスアリーナが近い。
札幌オリンピックでは "妖精" ジャネット・リンが、その愛くるしい笑顔で人気をさらった。

駅前にはオリンピックを記念したモニュメントが聳える。
日の丸飛行隊もジャネット・リンも幼かったボクには記憶は薄っすらだけれども、
トワ・エ・モワの「虹と雪のバラード」だけは耳に残っているな。 

 

さて今宵は「直営 千歳鶴」で。なんの捻りもない屋号だけど、割烹レベルのクオリティ。
日本酒の店だけど、1杯目は "サッポロクラッシック" で、突き出しは "ふきの煮物" だ。 

 

"なまら超辛" は日本酒度+15だけど、意外と爽やかですっきりした飲み口。
こんな超辛口には "にしん切り込み"、米麹と塩で漬け込み熟成した肴で酒がすすむ。
"アスパラバター焼き" には、淡麗で爽快な飲み口の "吟醸 蔵" を合わせる。
レモンを絞ってフレンチの様なひと皿に、芳醇な香りの吟醸酒がいいね。  

 

〆は "ウニ雑炊" をいただく。酒はふくよかな香りの "純米 千歳鶴" を択ぶ。 
ちょっと飲み過ぎだな。BARは止めてホテルに戻りますか。
否、ラーメンくらいは食べようか。久しぶりの札幌の夜が愉しい。

札幌市交通局・南北線 麻生~真駒内 14.3km 完乗 

 

ポーラー・スター / 八神純子 1979



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