群馬県長野原町を起点に、R292は志賀草津道路として日本国道最高地点(標高2,172 m)を通過する。
そのまま辿ると新潟県妙高市に至るわけだが、新潟長野県境は富倉峠を越える。
雪深いこの辺りは小麦が採れないから、そばのつなぎにオヤマボクチ(ヤマゴボウ)の葉っぱの繊維を使う。
コシが強くみずみずしい食感の “富倉そば” は、幻のそばなんて言われたりする。
新潟方面に所用があったGWの終盤、軽井沢ICを降りて新緑の上信越高原に車を走らせた。
この富倉峠を越えてまもなく「山菜そばまつり」の赤い幟旗を目にする。っと、慌てて車を減速するのだ。
件の「長沢茶屋」の前では、運動会に登場するようなテントを張っている。
地元の親父さんたちが採りたての山菜を販売している。おっと、“たけのこ汁” を振舞っている。
ボクたちは、蕎麦のチケットと “笹寿司” を求めて店内に入る。親父さんがトレーでたけのこ汁を運んでくれた。
笹の葉に酢飯をよそり山菜、椎茸、胡桃などの山の幸や、大根の味噌をのせた笹寿司は上杉謙信の野戦食。
子どもにころは、確か妙高高原の駅弁として売られていた。海水浴の思い出と重ねてボクには懐かしい。
嬉しいのはたけのこ汁、姫竹(ねまがりたけ)が入っている。
姫竹の水煮、玉ねぎ、じゃがいも、溶き卵、味の決め手はサバの水煮、これっ北信濃のソールフードだ。
懐かしい味を堪能するうちに、せいろが山菜の天ぷらを従えて登場する。
コシが強くて、喉越し、香りの高さともに申し分ない “富倉そば” が美味しい 。
取り立てて予定のなかった今年のGWだけど、思いがけず美味しいロングドライブが楽しい。
*長沢茶屋さんは新潟県側のお店なので、本来「長沢そば」と書かないといけないかも知れませんね。
関係者の皆さん、ひろい心でお許しください。
<40年前に街で流れたJ-POP>
青春のいじわる / 菊池桃子 1984
今日の曲はたいとるから「人生(たび)の空から」かと想像してました(^^;;