大型バイクを駆って爽快に秋の澄んだ風を切る。この感覚はいつ以来だろうか。筑波山が見えて来た。
麓からいくつかカーブを切ると、大きな朱塗りの一の鳥居が現れて路は行き止まりになる。
男体山と女体山、相並ぶ二峰の霊峰を御神体「いざなぎ、いざなみ」と仰ぐ筑波山神社だ。
神社の裏手からケーブルカーに乗って10分、折角なのでヘルメットを片手に山頂まで上がってみる。
山頂(877m)から関東一円を眺望、東に霞ヶ浦が鈍く光り、南に視線を転じるとスカイツリーと摩天楼が見える。
帰り道に築100年の風情ある古民家「筑膳」に立ち寄り、"自然薯 つけとろろそば" と "季節の天ぷら" をいただく。
期待に違わない香り高い石挽き手打ちそば、青海苔を散らしてどっしりコシのある自然薯、地野菜の天ぷら、
遠くから足を運んで、多少待っても、食べるに価値のある蕎麦処と見た。
今日、旅の相棒はSV650、Vツインエンジンの鼓動を感じながら夕陽を追いかける。"吞まない旅" 始めます。
風を感じて / 浜田省吾