夏の陽に射られた深い緑、鏡のような青い水面、ネオ・ルネッサンス様式の建造物。
でも高原リゾートの湖畔ではない、都民のみずがめ多摩湖の風景です。
北関東では猛暑日を記録したこの日、国分寺から狭山丘陵をめざして多摩湖線に乗る。
山口線、狭山線と乗り継いで西所沢に抜けると、西武鉄道線の呑み潰しも完了なのだ。
多摩湖線の起点は国分寺。地図で見ると中央本線に突き刺さるように真北に延びている。
駅前広場を跨ぐ通路を進んだ先の7番線から発車するのはアイボリーの4両編成。
拝島線とクロスする萩山まで北上したら、水道道路に並行して西北西に真っすぐ進む。
終点のひとつ手前の武蔵大和で途中下車。線路沿いの多摩湖自転車道を引き返す。
紫陽花が咲く道を10分ほど歩いて、武蔵野うどんの老舗「きくや」を訪ねる。
東京多摩から埼玉西部のご当地グルメは、太くてコシの強い麺を温かいつけ汁で食べる。
狭い店だけど、直ぐに出てくるし、常連さんはサッと食べて出て行くので回転が良い。
初心者には注文が難しい。オーダーした "3L・肉汁・天付き"、3Lとは3玉を示すらしい。
肉汁と言うと温かい汁、言わないと冷汁が出てくる。
天付きはその名の通り、海苔も欲しかったらミックスと言おう。
やや褐色がかった不揃いな麺を、竹の椀に豚バラ肉が入った甘めのつけ汁で食べる。
薬味は刻みネギ・生姜・わさびが付くので、少しづつ風味を変えて美味しくいただく。
武蔵大和(ある意味凄い名前だ)から最後の1区間を乗車すると終点の西武遊園地駅。
この駅は村山下ダムの直下にあって、堰堤を上ると湖水の風景が広がる。
『東村山、庭先ゃ、多摩湖......』って、そう東村山音頭に出てくる「多摩湖」だ。
多摩湖線ホームの延長線上は山口線のホーム、両線は僅かな時間で乗り継ぎできる。
通称 "レオライナー" は遊園地を抜け、ゴルフ場の裾を右左になぞって走る。
左手に銀色に輝くドームが次第に大きくなると西武球場前駅に終着する。
Bubble Runって何?
西武プリンスドーム前は、水着にお揃いのTシャツ姿、高校生たちの歓声で溢れていた。
狭山線は単線だけど、西武球場前駅は10両編成が停れるホームが6番線まである。
日本シリーズの開催日は臨時列車でホームが埋まるだろうか、きっと壮観な眺めだろう。
終点の西所沢駅までは、間に下山口を挟んで僅かに5分の旅だ。
さすがに住宅街の西所沢では、昼飲みできる居酒屋やバーは見当たらない。
やっと見つけた大手フランチャイズの居酒屋、まずは大ジョッキーを一杯呷る。
トマトとモッツァレラのカプレーゼ、香味冷奴、燻りがっこ入りポテトサラダを抓む。
さらにジョッキーを二杯、三杯。所沢でも30度を超えて、真っ昼間の生ビールが旨い。
国分寺3線乗り継いでも16km、生ビールを飲んでる時間の方がはるかに長いのだ。
西武多摩湖線 国分寺~西武遊園地 9.2km
西武山口線 西武遊園地~西武球場前 2.8km
西武狭山線 西武球場前~西所沢 4.2km 完乗
夏が来た / キャンディーズ 1977
またマラソン大会で走ったりと馴染みの場所です(#^^#)
うどん、5玉とはスゴイですねー!!