利根川河口を眺める席で銚子漁港に入ってくる漁船の連なりを眺めている。
この時間に戻ってくる船はどんな魚を水揚げするのだろうか。ほどなくランチの膳が運ばれてくる。
“ほうぼう”、“かれい”、“かわはぎ” と白身が美味しい。ほんとは純米吟醸が欲しいところだ。
ちょっと前の話し、大人の休日の初日、ターゲットにしていた東北地方は梅雨前線が停滞していた。
それではと、ゆっくり始動して、10時過ぎの特急で銚子までランチに出かけることにしよう。
さっきまで追い抜く黄色い電車を数えていた都会の景色は、千葉を過ぎるとあっという間に田園風景に。
空いた平日の車内に、プシュッと SUMMER PILS を開ける音が案外大きく響く。
今にも降り出しそうな空の下、銚子漁港まで歩いたら、おっとめざした店は臨時休業。
行き当たりばったりの呑み人には結構起こる小さな事件だ。もう少し歩くか。
ところで予定より先の店まで歩いたから、目論んでいた帰りの特急が出発してしまった。これが2つ目の事件。
甲子正宗のチーバカップを舐めながら、鈍行列車を乗り継いで帰りますか。
<40年前に街で流れたJ-POP>
そんなヒロシに騙されて / 高田みずえ 1983