衆院比例代表候補の「73歳定年制」をめぐり、自民党内で世代間バトルが勃発している。70歳を超える議員は安倍政権が掲げる「人生100年時代構想」などを引き合いに党執行部に定年制廃止を要請しているという。 だがこれは口実で、「73歳定年制」が導入されれば選挙区と比例の重複立候補ができなくなる。小選挙区は何歳になっても出られるが、73歳以上は比例での重複立候補ができず復活当選はないからである。ある70代議員が言ったそうだ。「70歳を過ぎて政治家をやっているのに(選挙区で勝てるだけの)地盤がないのか」と…。正論だね。
そもそも定年制の適用が決まったのは2003年で、当時の小泉純一郎首相の意を受けた安倍晋三幹事長が故中曽根元首相に伝達し、引退表明につながった、という経緯もある。はてさて、故中曽根氏に引導を渡した当人の安倍首相がこの問題の決着をどうつけるか、見物である。
一方、小泉元首相二世の小泉環境相は定年制撤廃に「反対」と明言した。やはり安倍政権の閣僚という立場から「反対」せざるを得なかったのか。まあ彼は「親の七光り」で、当分は安泰でいられるからなあ。政治の世界は摩訶不思議、すべからく臨機応変なるべし…?
話は変わって、前法務大臣の河井克行容疑者と妻の参院議員案里容疑者による買収事件である。関係者によると、克行容疑者は広島の県議会議員らの一部に現金を渡したことを認めた上で買収の意図を否定しているという。買収でないなら何なのか、往生際が悪いぞ!
また、渡した現金の出どころについては「自民党本部からの1億5000万円ではなく、自分で用意した金だ」などと説明しているという。が、自民党から1億5000万円もの金を渡されたとき、その意図は分かっていたはずだ。「何が何でも当選させろ。票集めのために使え」と、暗黙のうちに了解し合っていたと考えざるを得ない。
先週末から現金を受け取っていながらそれを認めていなかった広島県の首長や議員が続々と、現金受領の事実を認めている。「青信号、みんなで渡れば怖くない」ということか、面白いことに「告白ドミノ」という言葉さえ生まれている。
現金を受領した県議らは、何のための金か分かっていたはずだし、受領してしまうとどうなるかも…。断り切れなかったと言い訳する人もいるが、それは通らない。野党もマスコミも、収賄した議員のコメントをそのまま額面通りに受け取り、まるで被害者のように扱っているが彼らも立派な犯罪者だ。収賄側もきちんと立件すべきだ、という意見が聞こえてくる。
また橋下徹氏は「今の報道を見る限りは、受け取った側は立件しないというようなことを聞いている。選挙買収は、買収した側も買収された側も罪で今回の事案は両方とも政治家でしょ? 本来なら選挙買収だったら両方とも起訴していかないと」と言う。まったくその通りである。
過去にはウチワを配っただけで辞任に追い込まれた法相や、メロンやカニを配って辞任した経済産業相もいる。が、今回の事件に比べれば大したことではない、とさえ思えてくる。
議員ともなればそれ相当の知恵も常識もあろう。「天網恢恢疎にして漏らさず」という言葉を知らないはずはなかろうに、世の中を、国民を舐めているのか? それでなければこんなことができようはずがない。これで政治生命も終わりだな!
と証言した広島県府中町の町議が辞職!
これってまさしく「天網恢恢疎にして漏らさず」を地で行ってますよね。
渡す目的が明白なら受け取る側の心構えも見え見えと理解するのが自然です。
昨年の広島選挙区での参院選は自民党内での遺恨が尾を引いていたとか?
一般人では考えられない大金が大手を振って?(白封筒に納められて😀)ばらまかれる構図は政治家とは魑魅魍魎の世界の住人だ。
とも言いたくなる
カネで票を買う、今だにこんな古いやり方がまかり通っていたとは…。金額は関係なく、渡した方も受け取った方も同罪です。100人近い人間がかかわっていたら必ずバレます。今さらあたふたするのはおかしい、辞職は当然でしょう。
それに1億5000万円を渡した自民党の人間にも責任はあると思いますが…。安倍政権の閣僚の名前も出ているし、無関係とはいえませんよね。