前回の日記から、あっという間に一週間がたっていた。ピアノの本番も納期がきつかった仕事もひと段落。友達と遊んだあとの一週間は長いだろうと思っていたが、終わってみれば非常にはやかった。
まとまりはないものの、音楽ネタも実はあった。
ためていた録画を観た。ニコライ・ホジャイノフ氏のピアノ・リサイタルと、らららクラシックのラ・フォル・ジュルネでした。ショパンコンクールのファイナリストでもあったホジャイノフ氏の実力については話にはきいていたものの、実際に演奏を聴いたのははじめてだった。演奏された曲は、プロコフィエフのピアノ・ソナタ 第7番 変ロ長調 作品83、ショパンのバラード 第2番 ヘ長調 作品38、シューベルトの幻想曲 ハ長調 「さすらい人」 D.760でした。非常に味わい深い魅力的な演奏で、たちまち惹きこまれた。特に印象的だったのはプロコとシューベルト。両曲とも私にはあまりなじみがなかったのだが、曲の魅力をふんだんに伝えていたと思う。らららクラシックのラ・フォル・ジュルネも盛りだくさんの内容だったが、特に印象的だったのは、カペラ・サンクトペテルブルクのダイナミックなアカペラと、チェロのエドガー・モロー氏の情感豊かなチャイコフスキー:ロココ風の主題による変奏曲 op.33だった。
その後、ふと頭に浮かんだのが、ポルタメント。歌にもチェロにも一音のなかで高低を変化することの可能なポルタメントが存在するのにもかかわらずピアノには存在しない。弦楽器や歌はポルタメントのほかにも一音を出しながら音量を増すこともできる。そのポルタメントがあることによって、弦楽器の音にはちょっとあやしい雰囲気の独特な魅力がでてくるような気がする。弦楽器、上手な人が演奏すると非常に魅惑的、それが極度になると悪魔的な要素も含む雰囲気だというのもそこにあるような気がしてきた。ピアノでも魅力的な演奏は多かれ少なかれそのような要素を出せているような気がする。
弦楽器、特にヴァイオリンの起源についても今気になっている。起源となる楽器としてはヨーロッパのヴィオールやリュート、中国の二胡やモンゴルの馬頭琴、中東のルバブ、という楽器が挙げられているが、どうも本当の起源はアジアにあるのではないか、という説があちこちのサイトに載っている。多様な説が入り混じっているようで真相は明らかではないようだが、非常に興味深い話である。ちなみにこれらの話を書くにしては、私は非常に勉強不足なのであるが。。。新たに知ったことがあったらまた書きたいと思った。
そう、明日の朝6時からのNHKBSプレミアムのN響コンサートにも注目したい。指揮はロジャー・ノリントン、ピアノは河村尚子さんで曲目はベートーヴェンとブラームスのメジャー曲。ぜひ聴かなくては。
他にも聴きたい音源がたくさんある状態。仕事では能率や時間短縮が求められるが、時間芸術の音楽では時間短縮とか能率とか並行なんていうおそろしいことはもっての外。すこしずつ、しかしじっくりと、聴いていきたいと思う。
ピアノの練習もいまいち身が入っていなかったのだが、そろそろ、耳をすませながらちゃんと取り組んでいこうと思った。
写真はこの一週間の間に満開になったさつきちゃん。今年も立派に花開いてくれた。