昭和11年発行 【小松町誌】
【 官 公 衛 及 団 体 】
【二】 塩田共同組合
生産額年二十萬円の製塩業は本町生産業界の覇王である。製塩戸数二十五戸、これが
従業員三百十九名に達しており、その支払われる賃金、消耗品代は、優に十数万円に上る
と言わるるから、その盛衰は直ちに町の経済に至大の関係を及ぼすこと言を待たない。
製塩業者は製塩連絡の機関として、小松塩田共同組合を組織して、賃金の統一、石炭の
共同購入等、諸方面に活動している。
同組合現在の役員左の如し
組合長 橋本 三蔵
理事会計 矢田部 安一
理事 矢田部 宗太郎、 安元 弥左衛門、 安元 熊槌
監査 小林 辰一、 田村 好一
【使 用 塩 叺(かます)】
小松塩田に使用する叺数は年によって多少の相違はあるも、年間約二十萬枚を要する
と見られて居り、之が供給は郡外並びに県外よりも需めている。昭和10年4月より
昭和11年2月に至る10ケ月間に塩田組合の購入したるものを購入先別に示せば次の如し。
購入地 数量 金額
小松町 7990枚 608円
屋代村 65020枚 4868円
蒲野村 24440枚 1828円
郡 外 38540枚 2608円
県 外 31210枚 2327円
計 167200枚 12238円
【選 奨 浜】
同組合管内に於いて昭和4年以降専売局の選奨規定により選奨されたるもの次の如し
年度 被選奨製造人
昭和4年度 鶴 屋 安元 弥左衛門
昭和5年度 松永屋 田村 好一
昭和6年度 河内屋 安元 熊槌
昭和7年度 松永屋 田村 好一
昭和8年度 國 屋 橋本 三蔵
昭和9年度 亀 屋 久保田 勇治
昭和10年度 岩国屋 矢田部 宗太郎
昭和11年度 松永屋 田村 好一
【三】 小松郵便局
小松郵便局は明治35年12月の開局で、郵便一般の事務を掌って居り、その事務は年々
増加しつつあり、十年度の状況は次の如し
郵便取扱数 引受 731883枚
配達 847135枚
電報収扱数 発信 7497本
受信 9987本
中継 4971本
小包普通 引受 2808個
配達 7706個
小包書留 引受 1363個
配達 3911個
電話取扱数 発信 18828回
着信 23173回
為替取扱 受付 104843円
払渡 129898円
貯金取扱 預入 129093円
払出 158565円
簡保取扱 加入者 1293人
契約高 143137円
郵便年金加入者 16名
電話加入者 95名
ラジオ聴取者 160個
同局長は、原田 久太郎氏で、局長代理は福島 政一氏である。
注)郵便局の数字は、当時の大島郡の状態をよく示しています。
物も金も受取超過は、台湾、朝鮮、満州、布哇へ出稼ぎに出たひとたちからの金員でしょう。
電話が95台とラジオ受信機が160台とは当時の中堅町民の数なのでしょうね。郵便年金に加入
できる余裕のある人は16名しかいませんね。
【 官 公 衛 及 団 体 】
【二】 塩田共同組合
生産額年二十萬円の製塩業は本町生産業界の覇王である。製塩戸数二十五戸、これが
従業員三百十九名に達しており、その支払われる賃金、消耗品代は、優に十数万円に上る
と言わるるから、その盛衰は直ちに町の経済に至大の関係を及ぼすこと言を待たない。
製塩業者は製塩連絡の機関として、小松塩田共同組合を組織して、賃金の統一、石炭の
共同購入等、諸方面に活動している。
同組合現在の役員左の如し
組合長 橋本 三蔵
理事会計 矢田部 安一
理事 矢田部 宗太郎、 安元 弥左衛門、 安元 熊槌
監査 小林 辰一、 田村 好一
【使 用 塩 叺(かます)】
小松塩田に使用する叺数は年によって多少の相違はあるも、年間約二十萬枚を要する
と見られて居り、之が供給は郡外並びに県外よりも需めている。昭和10年4月より
昭和11年2月に至る10ケ月間に塩田組合の購入したるものを購入先別に示せば次の如し。
購入地 数量 金額
小松町 7990枚 608円
屋代村 65020枚 4868円
蒲野村 24440枚 1828円
郡 外 38540枚 2608円
県 外 31210枚 2327円
計 167200枚 12238円
【選 奨 浜】
同組合管内に於いて昭和4年以降専売局の選奨規定により選奨されたるもの次の如し
年度 被選奨製造人
昭和4年度 鶴 屋 安元 弥左衛門
昭和5年度 松永屋 田村 好一
昭和6年度 河内屋 安元 熊槌
昭和7年度 松永屋 田村 好一
昭和8年度 國 屋 橋本 三蔵
昭和9年度 亀 屋 久保田 勇治
昭和10年度 岩国屋 矢田部 宗太郎
昭和11年度 松永屋 田村 好一
【三】 小松郵便局
小松郵便局は明治35年12月の開局で、郵便一般の事務を掌って居り、その事務は年々
増加しつつあり、十年度の状況は次の如し
郵便取扱数 引受 731883枚
配達 847135枚
電報収扱数 発信 7497本
受信 9987本
中継 4971本
小包普通 引受 2808個
配達 7706個
小包書留 引受 1363個
配達 3911個
電話取扱数 発信 18828回
着信 23173回
為替取扱 受付 104843円
払渡 129898円
貯金取扱 預入 129093円
払出 158565円
簡保取扱 加入者 1293人
契約高 143137円
郵便年金加入者 16名
電話加入者 95名
ラジオ聴取者 160個
同局長は、原田 久太郎氏で、局長代理は福島 政一氏である。
注)郵便局の数字は、当時の大島郡の状態をよく示しています。
物も金も受取超過は、台湾、朝鮮、満州、布哇へ出稼ぎに出たひとたちからの金員でしょう。
電話が95台とラジオ受信機が160台とは当時の中堅町民の数なのでしょうね。郵便年金に加入
できる余裕のある人は16名しかいませんね。
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