昨日は、自転車に乗って出張インプラントオペをさせていただきました。
右下顎の大臼歯部で、幅が狭いということで刻みを入れて骨の幅を広げるリッジエクスパンジョンと言う手術が必要なのでは、とご依頼でした。
ですが、私がCTを拝見させていただいたら、確かに狭いのですが、ピンポイントで狙えば通常サイズのインプラントが入るだろう、と思われましたのでその方法で植立しました。
リッジエクスパンジョンするのもお手の物なんですが、その分手術時間も掛かるし、何よりも治癒期間が掛かり、患者さんが苦労されるだろうと思って、通常の方法で解決出来るならそうしよう、と思ってのことです。
これを読んでくださる専門家の為に一言書きますが、リッジエクスパンジョンは狭い領域で用いるのは逆に難しいです。
なので、リッジエクスパンジョンを安易に用いないようにしてください。
で、実際にオペしたのですが、依頼いただいた先生が呆れる位スピーディに済ませました。
多分、2本植立で15分も掛かっていない、と思われます。
でも、患者さん側にしてみれば、とても大変だったようで、やはりインプラント手術って患者さんにとっては肉体的負担が大きいな、苦痛が大変だなー、としみじみと感じました。
理由としては、大臼歯なので患者さんは頑張って大口開けないといけない、しかもインプラント植立するために、かなり長いドリル入れられるし、そもそもインプラント体自身が10mm以上と長いので、余計に頑張らないといけなくなるんです。
大変ですよ、上顎にはチャンと歯があるんですから。
操作が上の歯にぶつかるので、本当に奥歯の治療は気の毒です。
ですから、私自身は何度もの手術は可哀想だから、抜歯したらインプラント植立の手術まで1回で終わらせることが99.9%以上です。
弄られるのが大変な奥歯を何度もの手術なんて、患者さんが可哀想です。
でも相当に技術がいるものの為なのか、まだまだ1回切りの手術で全て植立まで済ませる先生は少ないようで残念です。
昨日の方は、歯もなくて綺麗な歯茎と骨がインプラントにはギリギリの状態であるだけでした。
ギリギリなのでリッジエクスパンジョン?と言うのも考えられるのでしょう。
でも私はそのままピンポイントで行きたい。
何故なら、患者さんが凄く楽だから。
凄く早く治るから。
患者さんは歯が欲しいのであって、幅のたっぷりある骨、歯茎が欲しい訳じゃない。
欲しいものを一番に提供できることを考える。
それが私の臨床です。
患者さんを凄く楽にして差し上げる為に、1回切りの手術、極小侵襲、精密且つスピーディ、即時荷重で直ぐに綺麗な歯をもっともっと極めたい、と年頭の誓いと致します。
(私には光効果の機械がなくても上顎臼歯部抜歯即時植立即時荷重審美修復を2ヶ月でセラミック冠装着まで治せる腕があります。それでももっともっと上を目指します!)