噛み合わせの異常感を抱かれてる方が時々来られます。
言われることはいつも同じです。
ここが当たるのが気になるとか、ここが気になると言う指摘を具体的にされる。
しかし、噛み合わせなんて、実は存在しないんです。
何故なら、口開ければ歯と歯はぶつかることはないからです。
つまり、歯と歯が当たらないように、触れないように話しておくことができれば、特定の部位が当たるのが気になる、と言うことはないんです。
それでも、当たると言われますよね。
それはあなたが当ててるんです。
気になるからと言って、そこを当ててたら、それは当たるでしょう。
だから、当てないようにする。
歯をほんの少し離す。
そして、変に顎に力を入れない。
唇閉じて、鼻呼吸して、歯は離して、顎周辺の力を抜く。
これが大事です。
噛み合わせがとか歯医者には咬合理論を開陳する方がいますが、それは万人にあてはまる科学になってません。
何故なら、明らかに歯並びが悪くてガチャガチャで、上下の対向関係がおかしくても、噛み合わせがおかしいとか、ここだけが当たる、と言われる方はごくごく僅かだからです。
なので、ハッキリ書きますが、ここだけが当たって気になって仕方ない、と言うのは心の病なんです。
変に身体歪めて使ってて、それで関節が痛い、と言うことなんです。
それなら当てなければ良い。
それだけのこと、なんです。
そして、そうするうちに歯は自然に動いて来てくれますから、歯自身が自分の好きな位置に適応します。
それで良いのです。
そして、噛む力を弱める。
極力弱い力でしか使わない。
そうすることで、歯が動きながら、顎の関節の優位な所で対応した噛み合わせに変わって落ち着いて行くでしょう。
それで、納得できないなら心療内科とか精神科へ相談に行かれた方が良いでしょう。
身体の不調和、違和感が実は心から来てる、と言うのは良くあることなんです。
それが、偶々歯の噛み合わせ、当たりに来てる、と言うことです。
人によっては、お腹の下痢などの不調和や熱感感じるとか、何処かが痛いとかに出たりするんです。
でも、真の原因は心、と言うことも少なくありません。
残念ながら、素直にそのことを聞いて心療内科とかを受診されることも少ないのも特徴的です。
認めたくないんですね、そのことを。
気の毒ですが、救いようがありません。
現代医学でも、客観的な異常とかの問題があるモノへは対応できますが、自覚症状しかなくて、客観的検査で何もない方は何もできないんです。
逆にしてしまったら、それは下手をすると傷害事件になってしまうかも知れないんです。
医学が進んでるから、私のこの感じてる異常、違和感は何とかなるかも知れない、と言うのは、客観的証拠がないと無理なんです。
特に我々歯科医療は、殆ど全てが外科的な治療なので、客観的証拠がなければ触れません。
明らかに客観的データで悪い所がある、これは問題がある、と言うことへの治療しかできません。
そして、他の先生が為された治療の判定、評価もできません。
パッと見で、歯が悪いとか何かおかしいのが分かる時しか触れません。
ここは大きな問題なので、ご理解下さい。
もし、どうしても噛み合わせとかの問題をとお考えの場合、顎関節治療の専門家、測定機器をお持ちの所とか、Oリングで波動でどうたらとか言われてる先生にご相談に行かれて下さい。
申し訳ないのですが、私はそちらの専門ではないので、お仕事を承りかねます。