昔は、インプラントは上顎では骨が軟らかいから骨とくっ付くのに時間が掛かる、と言われていました。
それはかなり長い間信じられていて、その為に即時荷重インプラントは絶対にできない、と強く信じられていました。
その為に、私が2000年から即時荷重インプラントを始めた時には、全く信じて貰えませんでした。
即時荷重インプラントできるには35N以上の植立トルクを得られれば良い、と恩師ラム先生に教えられたことを単純に素直に信じ込み、例え上顎のインプラントでも35N以上であれば即時荷重インプラントできる、と始めたのです。
そして、実際にやり始めた所、上手く行ったのです。
正直自分でも驚きました。
それから、植立トルクを高くだすこと、強い初期固定を得ることが、私のインプラントの埋め方になりました。
それは、当時のインプラントの埋め方の主流では全くありませんでした。
当時はインプラント埋め方は25N位が丁度良い、ととなえられていました。
それぐらいでないと骨細胞が壊死をしてしまう、と信じられていたんです。
特に上顎の骨は軟らかいので、初期固定を得ることすらも大変だ、と信じられていました。
でも、今では植立トルクを35N以上、高く得ることができれば即時荷重インプラントできる、上顎の場合でもできる、と変わりました。
20年以上経っても基本原則、真理は変わりません。
本日の上顎のインプラント手術でも、写真のように植立トルクを強く得られれば即時荷重することはできます。
写真でも写っていますが、50Nを超えています。
これはインプラントホールを2.8mmまでしか開けないで、3.7mmを植立しています。
狭いホールに、少しテーパーの掛かっているデンティウムのシンプルラインⅡを植立してトルクを強く得ています。
こんな工夫を、20年前から誰も教えてくれないから、自分だけで思い付いてやって来ました。
他にも色々とひたすら創意工夫して植立して、強いトルクを出すようにして来ました。
それが私の歴史です。