高輪会往診部部長横山先生。
私が無二の親友、朋友と慕って止まない方です。
私は、横山先生を総義歯界の宮本武蔵と尊称しています。
歯科医になっても総義歯治療が苦手な方はとても多いです。
正直に申し上げて9割以上の方が総義歯に苦手意識があるのでは、と危惧してるくらいです。
その反動でインプラント治療が大流行りしてる、と言う面もあると思います。
義歯治療、歯周病治療が下手くそだから、インプラントしてると言う…ことです。
横山先生は高輪会往診部立ち上げの30年前から責任者として活躍され、凄い実力を持たれたこの業界の第一人者、パイオニアです。
まだ歯科が往診に目を向けてもいなかった時代から往診部創設立ち上げをされて、真摯に取り組まれて来られたのが横山先生です。
私と横山先生の馴れ初めは、法人の合同の初めての会合の時です。
法人のトップの深井先生、
こちらの先生が、深井先生です。
深井先生にあの先生を紹介して下さい、とお願いしたのが横山先生でした。
会合の場で初めて見たのですが、私にはその時横山先生が総義歯の凄腕である、と確信できたのです。
それで、わざわざトップの深井先生を掴まえて、紹介をお願いしたのです。
私その時に、あの先生は只者ではありませんね、総義歯の凄腕であられるのが分かります、是非紹介して下さい、と強くお願いしました。
深井先生は、とても驚いた顔をして、その通りだよ、あれが往診部の横山だ、高輪会切っての総義歯の腕の良いDRだ、マツゲン先生良く分かったね、と言われました。
私には分かります、あの方は凄い人です、総義歯の匂いがします、とか言ったそうです。
それで、ご挨拶をして、私が一番最初に横山先生にした質問が、先生は総義歯の名人ですね、どなたがお師匠様ですか?と聴きました。
そうしたら、その時返って来た答えに私は驚愕させられたのです。
初対面の訳も分からないDRに、いきなりそんなこと聴かれてでしょう、横山先生は苦笑いされながら、いや私には師匠はいません、全て独学です、と言われたのです。
本当に驚きました。
この世には天才と言う者が本当に居るのだ、と思い知らされました。
師匠なしの独学で名人の領域にまで達するとは、と心底驚かされたのです。
私のそれまでの常識は、総義歯は師匠在りきで漸く修得できるモノ、若造一人ではとても無理だ、と確信していたのです。
それは、私の経験から来ていました。
お師匠様の元で修行を積み、それこそ大変な勉強をさせられ、その試練を乗り越えてやっと免許皆伝を授かった、と言う私なりの体験と、その後の外に出ての武者修行でセミナーとかに出てた経験で、まず師匠在りきだ、と強く感じていたからです。
実際に私自身が、外に出てセミナーや勉強会でその時の講師に、君若いのにとても良く分かってるね、と褒められ、そして必ず聴かれるのがお師匠様は誰?だったのです。
で、私がお師匠様の名前を出すと、そうか成る程さすがだね、と納得されると言うのがいつものことでした。
なのに、私よりも年下で、師匠なしの独学で名人の領域にまで到達される方がこの世に居たとは、と震撼させられました。
直ぐに私は横山先生にお願いして、その治療見学に何度も伺うようになりました。
そして、自分の感覚が間違ってなかったことを確認できたのです。
実に独創的で見事な臨床をなされておられました。
何処にもない、書物も論文もないやり方をされてました。
30年前です。
実は、そのやり方が今現在では、総義歯臨床の主流になっています。
横山先生は、30年も早く独学で現在の総義歯治療を始められていたのです。
いやこれは素晴らしい、凄い、師匠なしの独学でここまでのことができてるなんて、と見学させていただきとても勉強になりました。
師匠なしの独学で名人の領域にまで到達された方なので、私は横山先生のことを総義歯界の宮本武蔵と呼んでいます。
本当に凄い方です。
そこから始まり、勉強会をお願いして立ち上げて、3年位続けました。
その時には、法人の所属のDR、DT達相手に横山臨床の理解と普及を徹底させたいと横山先生と組んで、私がかなり解説をさせていただく、と言うスタイルをしていました。
従来の学問的に教えられる総義歯臨床から横山臨床をどう解釈し理解するのか、そして実践するのか、のお話をできるだけ具体的にしてました。
横山先生が話される一言一言の意味、その内容、を噛み砕いて勤務医レベルに落とし込む、と言うことの責任者を私が勤めて来ました。
がその後、私が独立してしまって法人から退職してしまったことで暫く疎遠になってしまっていました。
それが、3年ほど前保険医協会のセミナーで再会することができ、そこから又私がお願いして高0会と言う勉強会を始めたのです。
それからは、SNSを通じて広報して勉強したい方を募り、ほぼ毎月開催して来ました。
諸事情により、今は休会してますが、必ず再開します。
横山先生もそのようにお考えです。
天才肌の臨床を勉強して来た秀才が何とか噛み砕いて解説をする、と言うのが高0会のスタイルです。
facebookでも毎回私の解説部分だけは動画で公開もしています。
その横山先生が学際企画で一日講演されたのが最初に挙げたモノです。
その名の通り、臨床で結果が出る総義歯臨床ですから、是非ご覧になって見て下さい。
一人でも総義歯臨床に開眼される先生が増えることを祈り、心からお願い致します。