、インプラント治療は、残念ながら世界水準でもありとあらゆる流派が入り乱れ、本当にその患者さんにその先生の治し方がベストなのか?が分からない、と言う状況です。
これは、実は専門家間でもなんです。
それに対して、患者さん側では、インプラント治療と言えば何処の歯医者でもだいたい同じようなもの、似たようなものと信じられています。
そこに医療側と患者さんに側の永遠に埋められない溝があり、良いインプラント治療の普及が進まない、と言うジレンマがあります。
そして、これはなかなか誰も明言しませんが、歯医者側のインプラント治療提供レベルが均質ではない、と言うブラックな事実もあります。
個人的にはインプラント手術を行えるためには、まず下顎の親知らず、骨に横に埋まっているモノを普段から抜歯できてるとか、歯周病の外科手術が普段からできてる、と言う臨床的な実力を満たすことが最低限のレベルでは、と思っています。
しかし、このような基準すら明言されず、歯医者なら誰でもできる、とされてる所に大きな問題点を抱えている、と思います。
メーカー側は、インプラント自体を始め、関連商品を沢山売ることが目的ですから、何処の誰だか分からなくても、沢山買ってくれる歯医者は良い商売相手になる訳です。
あとはその歯医者の責任だよ、と材料提供した後のことは知らないよ、が基本的なスタンスです。
でもこれは確かに一理あり、例えば自動車メーカーはそのドライバーがどんな運転するのか?までは責任は持たない、と言うのが普通ですから、それは仕方ないことだろう、と私も思います。
そうなると、あとは歯医者側の自己申告しか頼れるモノがなく、最終的には歯医者の倫理観しか当てにできないのです。
ところが、ここも残念な輩が混じっていたりします。
明らかに、歯科医学的に逸脱した概念でも、患者さんが求めればインプラントを埋めてしまう、と言う話も漏れ聴いています。
その結果は、当然長期的経過が良い筈がなく、経過インプラント治療が悪い、とイメージ造りされてしまうことになったりします。
これが、この業界の現実です。
そんな中で、患者さんは何処が良い所か分からない、ととても良く言われることになります。
そして、結局治療費とか近いとか、今までの付き合いの先生が始めたから、と言う理由で決めてしまうことが殆どなのではないでしょうか。
となると、やはり無理はしない、手に余る場合はできる専門家に任す、と言う倫理観とかスタンスが歯医者側に強く求められるべきなのが業界を正す一番の道だろう、と思います。
そこがしっかりと築かれれば、患者さん側から見ても信じて貰える業界に見られらるだろう、と思います。
でも、そこに売り上げ、営業とかが絡んで来るので、歯医者側が自分がやれることで何とかしてしまう、インプラントは無理とか言って、ブリッジにしたり入れ歯にしたりするから困ってしまいます。
そうすると、患者さんは自分はインプラントできないんだ、と刷り込まれてしまうので、又残念なイメージが流布してしまうんてます。
私個人的には、歯医者にも運転免許同様の免許更新制度、ゴールド免許なら5年に1回とかの制度作りがあれば、と思っています。
ちなみに、専門医資格を取ると、免許更新制度があります。
そう言う意味では、専門医資格はある一定の水準を維持してるはず、と言う証明にはなるかと思います。
そして、やはり専門医資格取る課程をもっと公的にして、そう言う専門家しか扱ってはいけない、にすれば明確になるのにな、と思いますが、それはかなり厳しそうですね…
少なくともインプラント治療は、専門家しか扱えない、と言う体制を整えることができればだいぶ違って来るのにな、とは思います、が…
心ない輩は売り上げ上げたくてインプラントやるからな…困ります…
やたら沢山してるの売りにしてるとか、安売りとか…
メーカーも沢山買う所へのほぼ半額にするとかのダンピング止めれば良いのですが、そうすると後発メーカーの安いインプラントメーカーに負けるから、そこも難しいですよね…
今の時代、患者さんはここだを見付けるの大変難しいだろうな、と同情します。
我々もその先生の治し方がどうなのかは、本当の所分かりませんから…
元も子もない話ばかりでごめんなさい。
最後に助言しますが、ご自身でインプラント治療のことを勉強され、その上で何軒も相談に行かれる他ない、と思います。
極端かも知れませんが、10人くらいの専門家に相談して、その答えで考えるしかない、と思います。
そして、今インプラント業界の目指す方向性は、できる限り早く終わらせてあげられること、手術の大変さをどれだけ軽くしてあげられるか?長持ちするようにインプラント周囲組織、骨や歯茎を安定させられるのか?審美的に被せ物を仕上げられるのか?それぞれが矛盾する課題をどうバランスを取り解決してあげられるのか?です。
そこをポイントとして、先生の説明を聞かれると良い、と思います。
説明を聞かれる時には、ポイントをメモして、家に帰られて調べるとかが良いと思います。
更に言えば、症例の写真、レントゲン写真とかを実際に見せられる先生なら、より安心だと思います。