
藤岡の西北端、日野谷を流れ、高崎市の倉賀野あたりで鏑川と合流する「鮎川」の堤防沿いを約1時間、自転車で走り竹沼まで行った。いつの間にか堤防沿いには春が訪れていた。桜の蕾は未だ固いが「イヌナズナ」やショカツサイ、ホトケノザ、ナズナ、ヒメオドリコソウなどお花畑状態のところもある。
「イヌナズナ」はアブラナ科の2年草。ナズナに似ており“花の黄色いタイプ”と思っていた。自宅の周辺で本物のナズナは今が盛りと咲いているが、花が黄色いタイプは見かけない。1キロほど離れた堤防沿いでは、白花と黄花がほぼ半々ぐらい。調べてみたらイヌナズナだった。どこにでもあった野草のようだが、現在では都市部では少なくなり、郊外でもエリアによって見られなくなっているという。準絶滅危惧種に指定している県もあるようだ。
名前の前に“イヌ”が付くと、役に立たないとか品格が1ランク落ちるというようなイメージがある。ナズナは若芽を食べるのに対し、食べないことから“イヌ”を冠したという解説もあった。種を乾燥して咳止めなどに使うこともあるといい、無益ではないようなのだが。今の時期、見る花はどれも愛しいものがある。