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『世界終末十億年前 異常な状況で発見された手記』

2005年02月12日 | 読書日記ーストルガツキイ
A&B・ストルガツキイ 深見弾訳(群像社)


《あらすじ》

天才的な科学者たちを突如襲う超自然現象。おそるべき力を発揮する見えざる意志は正体を現さず、彼らが研究から手を引くように脅迫するが・・・・。


《この一文》

” するとまた、ぼくの腹の中を見透かしたかのように、彼女がいった。
 「それに、あなたがどんな結論を下すかなんてことは、ぜんぜん問題にならないわ。肝心なのは、そういう発見をする能力があなたにあるってことよ・・・なにが問題なのかということぐらい話してくれてもいいでしょ? それとも、それもいえないことなの?」  ”


うお~、面白い!
今年はファンタジー年間にする予定だったのですが、
「ストルガツキイ祭り」が大変な盛り上がりをみせています。
まあ、ファンタジーはファンタジーですよね。
なぜストルガツキイという名前がもっと有名にならないのか、とっても不思議です。
あるいは知らなかったのは私だけで、業界(多分SF業界)では有名なんでしょうか。

『滅びの都』『そろそろ登れカタツムリ』の2作品とは少し違った雰囲気でした。
前の2作品も滅茶苦茶面白いのですが、今回の『世界終末十億年前』は、テーマとしてはドーマルの『類推の山』、コリン・ウィルソンの『賢者の石』に通じるものがあるような気がします。

昨夜は混乱してなかなか寝つけませんでした。
真理をもとめるというのはどういう態度をいうのか。
真理って何だ?
破滅に至る道があるとして、それが真理ならば避けられない道であると思っていたけれど、そうかもしれないし、そうでないかもしれない。
真理って何だ?
気が遠くなってきました。
ストルガツキイ、次は何を読もう。
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