“ 大統領が全幅の信頼を寄せている人物、ミゲル・カラ・デ・アンヘルが食後に入ってきた。
「真に申し訳ありません、閣下!」ダイニングルームの入口に現われるなり彼はそう言った。(彼は魔王(サタン)のように美しく、また悪辣でもあった)。 ”
--ミゲル・アンヘル・アストゥリアス『大統領閣下』より
一転して今日は死んだように静かに眠る息子。昨日は一日中魔王のような叫び声を上げていたというのに、どうしたわけだろうか。いや、静かな方がいいんですけどね。できればせめて首がすわるまでこうしておとなしく寝ていてくれたまえ。
それにしても昨日は手の施しようがないほどの暴君ぶりでした。週に一度はこういう日があるようですが、なにをそんなに怒っているのかと。授乳しても抱っこしてもおむつをかえても何をしても金切り声を上げてのけぞっていましたが、この気性の激しさは誰譲りなんでしょうね? K氏などは大声を上げたこともないような温厚な人物(やや厭味だが)だというのに。私はと言えば、T-falの電気ケトルか私かというほどの瞬間湯沸かし器ですけど。・・・ああ、私に似たのかい。これは将来が大変だぞ。
と、将来の心配をする前に、2月7日生まれの息子は明日でようやく1ヶ月になると思うのですが、2月は28日しかなかったので明日になってもまだ生後28日目で、1ヶ月というには少し足りない感じがしますね。それはそれとして、息子はこの4週間でだいぶ大きくなりました。とくに顔が。シャープな顎のラインとほっそりした手の指が美しい子どもでしたが、今では芋虫のような指を持つムチムチのほっぺた星人になってしまいました。日に日にパタリロに似てくるので思わず「殿下」と呼びそうになる。まあ元気そうだからいいか。どうせ魔王のように叫ぶなら、カラ・デ・アンヘルのように美しい青年になってほしかったんだけどな。魔王っていうより鬼瓦に似ているぜ。っていうか、寝ながら薄ら笑いを浮かべている時などはやっぱり マジ殿下 。り、利発そうな感じ・・・なのか?(^o^;)
そんな感じにムックムクの二重顎でも、私の両親の目にはものすごく可愛らしい子に見えるらしく、毎日「どうしてこんなに可愛いんだろう?」と二人で話し合っています。「目が大きいからじゃないだろうか」「いや鼻が高いから」「顔の輪郭がいいんじゃないかしら」と顔を見るたびに全方位集中砲火で褒め称えているわけです。・・・親の私もさすがにひくわ!(^o^;) 【孫フィルター】の厚さというものを目の当たりにしましたよ。可愛がられてなによりですけど。
さて、もうすぐ1ヶ月。そろそろ私も子の世話以外のこともできるようにならないとなりません。とは言え長らくサボっていたら日常生活への戻り方がいまいち分からないですね。はやく本を読んだりアニメを観たり漫画を読んだりできるようになりたいなあ。とりあえずははやく一緒に散歩に出かけたりできるようになりたいところです。
しかし、今日はほんとに起きないな! 寝る子で育ってくれ!