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満月

2012年07月07日 | もやもや日記




しばらくネットから遠ざかってみると、また戻ってくるのはちょっと大変ですね。みなさま、ご無沙汰しております! いやはや、たった1週間のあいだにも、人生というのは大きく変わるものですね。




さて、7/4の夜は満月だったはずでした。曇っていたので確認できませんでしたが、この日、私は結婚しました。出会ってから15年、交際を始めてからは14年の、私としては意外とスピード婚でしたね。あと30年くらいはかかると思っていたというかしないと思ってたのにな。


10数年前のある晩。満月ではなかったかもしれないですが、月がとても美しい夜がありました。私は子供の頃から月が好きなので、いつもそうするように「ほら、月がとてもきれいだね」と言いました。そこに一緒にいたその人はただ「ほんとうだ」とか「うん、そうだね」と言えばおそらく済んだところを、ところがこう言ったのでした。


「うん。でも月は今も少しずつ遠ざかっているんだ」


まさかこの一言がその後の私の人生を決定することになるとは、この時には少しも予想していませんでしたが、私はただこの一言のために、生涯をかけてこの人を愛することになりそうです。私はずっと月を愛していましたが、その理由を知らなかった。「遠ざかっている」から。そうだったのか。



そんなわけで、丈夫そうだけれどもびっくりするほど薄い紙切れにサインして、私の新しい生活が始まっています。でも、不思議とあまり新しく感じない。…どうしてかしら? もう11年も一緒に住んでるからかしら?

入籍の日取りを巡っては、当初は今日の七夕なんかがゴロがよくていいんじゃないかと考えましたが、仏滅なのでやめました。私がそう言うとK氏は「君が大安とか気にする性格だったなんて知らなかった」と。ふん、私はこれでも結構迷信深いんだぜ。しかしK氏の方では「指輪とかっていらないのかね?」などと、意外なことを気にしていました。そんな形式的なものにこだわる性格だったなんて知らなかったよ。

15年近い付き合いでもまだまだ分からないことがあります。あの晩から月はどのくらい私たちから遠ざかったのか知りませんけれど、私と彼との間もあとどのくらい歩み寄るべき距離を残しているのでしょうね。あんな薄い紙切れ一枚で君を繋ぎ止めることができるなんて思わない。少しずつ遠ざかっていってもいいから、見えるところにいてくれ。







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