電車内で。
中学生:海とか見ますね。色々考えたいときは。
先生:そうかー。海かー。
中学生:はい。こないだも自転車でお台場の海見に行きましたよ。
先生:お台場!?すげーな(二人が乗ってきたのは埼玉のある街)。
中学生:いい天気っすね。
先生:だなー。こんな日は学校見学の後、どっか遊びに行きたくなっちゃうなー。
中学生:そんなことしたら、努力が水の泡っすよ。
先生:そ・そうだよな。駄目だよな。うん。
中学生:俺、変わったんですよ。昔だったら、このカバンも今、背中にしょってますよ。
先生:ん?
中学生:先生が修学旅行のとき、教えてくれたんじゃないですか。背中にしょったら人の迷惑になるって。
先生:あー、そうだったっけかー。
……
先生:なんかさー、表現変かもしれないけど、オマエって凄まじいな。
中学生:そうっすか?先生、石川五右衛門って忍者だったって説がありますよね。
そして、「『座頭市』はやっぱ勝新ですよ。」と言う中学生と恩師の会話は続いていったのでした。
彼にとって、その先生との出会いは、何か特別だったんでしょうねー。