第1章 『常識を信じていると危ない』の「ヨーグルト神話に疑問を感じるこれだけの理由」を要約します。
最近各種のヨーグルトが健康効果をうたってブームになっている。しかし、ヨーグルトを毎日食べると腸によいというのウソだと思っている。ヨーグルトの恩恵を受けたと思う人は、乳酸菌のおかげだと信じている。人間の腸にはもともと乳酸菌がいる(=「常駐菌」という)。人間の体は、外から入ってきた菌やウイルスに対するセキュリティシステムが出来上がっているので、例えそれが体にいい乳酸菌であったとしても、常駐菌でないものは殺菌されてしまうようになっているからである。まず、ヨーグルトの乳酸菌は、胃に入った時点でほとんどが胃酸によって殺される。そのため、「腸まで届く乳酸菌」をウリにしているヨーグルトも登場しているが、腸まで届いたとしても、常駐菌と一緒に働くことが可能か?。確かにシャーレの中で生きたまま腸に届くことが確認されているようだが、実際の胃腸の中は実験室と違う。
このように疑問を感じるのは、ヨーグルトを常食している人の腸相が決してよいものでないからである。例え、ヨーグルトに含まれている乳酸菌が生きたまま腸に届いたとしても、そこで腸内バランスをよくする働きがなされることはないと考える。ヨーグルトを常食している人は、便やガスの臭いが強くなっているはずである。これは、腸内環境が悪くなってきている証拠で、毒素が体内に発生しているのである。このように、健康効果がうたわれ、企業などがいかにわが社の商品が優れているか訴えている中にも、実際に体によくないものがたくさんある。
これからは、自分の体は自分で守っていかなければならない時代。相手から出される情報を鵜吞みにするのでなく、自分の体で確かめ、真実を見極めることが必要である。自分の体で確かめるということは、きちんと選び、実践し、そのうえで定期的に信頼できる医師に胃相・腸相を見てもらうなど客観的な結果を確認する努力をすること。健康で長生きするためには、外から聞こえる声に翻弄されるのではなく、自分の体から聞こえる声にもっと耳を傾けることが必要である。