今日は小雨、気温22℃の梅雨空のもとでの活動となりました。大賀ハスのふるさとの会にとっての最大のイベントである7月13日の観蓮会まであと7日、最終的な環境整備と当日の役割分担の確認などが行われました。テントの設営、会場の準備作業もはじまっています。
観蓮会のメイン会場となる旧東京大学緑地植物実験所の見本園では、例年より開花が遅れ気味のため、今咲いている蓮たちも来週の観蓮会のころまでもちそうです!
開花中の蓮たちの一部をご紹介します。まずは、背の高い天昇です。
透き通るような白さの西光寺白蓮です。外側の花弁はわずかに緑色で、花弁は細め。大阪府和泉市の西光寺に伝えられている白蓮です。
容姿端麗な紅黄蝶です。アメリカ系の黄色い蓮とアジア蓮との交配種で、双方の色や形状が入り混じった生育旺盛な品種です。
伊豆沼です。宮城県にある東北最大の低地湖沼・伊豆沼に咲く品種で、そこでは毎年「はすまつり」が開催されています。
紅君子蓮です。即非蓮と白君子小蓮との交配種。1987年にこの旧東京大学緑地植物実験所でつくられた品種です。
輪王蓮です。王子蓮(アメリカ系の黄色い蓮)と金輪蓮(アジア系の白い蓮)との交配種です。花弁の基部が黄色。この品種も1987年に、ここ旧東京大学緑地植物実験所で作出されました。
漁山紅蓮(ぎょざんこうれん)です。花弁数30枚前後の中型・半八重咲き種。開花1日目の花色は桃色ですが、下の写真のようにすぐ退色します。中国の漁山(魚山)は、声明の起源地として伝えられています。
やわらかな夜をイメージさせる清月蓮です。花弁数24~26枚の白の一重咲き種、外側の花弁は緑がかっていて、先端がやや尖っています。花茎は18センチ前後で、小型の鉢(25~30センチ)でも育てることができます。
天上蓮です。下の写真は4日目の花ですが、花弁数80枚前後の華麗な八重咲きです。雄ずい(おしべ)が突出する異形雄ずいになることあります。
錦蘂蓮です。蘂(ずい:花の生殖器)がきれいな蓮という意味です。うつくしい八重咲きで、外側の花弁の幅が広く、5センチほど。他は1~2センチの細い弁。
姫蓮です。花弁数14~18枚の一重咲きです。比較的小型の品種ですが、今年は大きな花を咲かせています! 花弁の縦に入った筋(条線)が鮮明で、葉が少しザラザラしているのが特徴です。
まだ咲いていませんが、検見川蓮です。
この検見川蓮は、実生(種から育った)の大賀蓮です。見本園では、すべての蓮を系統保存のために蓮根から育てています。この種から育った蓮は、近くの別の蓮と交配している可能性もあるために大賀蓮ではなく、「検見川蓮」と呼んでいます。
白万々(はくまんまん)です。雨にうたれ、うなだれていますが、花弁数100~120枚の八重咲きです。花色は蕾から開花直前まで緑色を帯び、開花すると純白になります。存在感抜群の品種です。
開花中の蓮の報告がつづきます。
(担当: れい)