とあるスナックで
コー
小林
コー
小林
コー
コー
しかしこの本を読むと、<公定歩合>を下げて<お金>をジャブジャブと増やしていったのは、<日銀>よりも<大蔵省>はじめとする<官邸>側のほうが強く望み日銀に圧力をかけていったんだな。もちろん、アメリカが要求したからなんだが。今の若い人には想像さえできないけど、アメリカの日本バッシングはすごかったからね。プラザ合意以降も、円高しろ、対米黒字をなくせ、内需拡大しろ、輸入貿易障壁をなくせ、銀行や企業の会計ルールを変えろ、日本独自の経済の仕組みを変えろ、とあらゆる要求が日本に降りかかってきたからね。アメリカの議員も日本製のトランジスタラジオや車をハンマーで叩き割って日本バッシングをあおっていたからね。マスコミも日本バッシング一色だったんだな。
小林
ほんとうですね、いまじゃ想像できないですね。
コー
それまでの日本は順調に経済成長して<奇跡>とまで言われていたんだ。 P-123
渡辺は米英が合意した自己資本規制の背景には、日本の金融機関の存在があると感じていた。このころ、日本の金融機関の勢いはピークに達していた。実際、85年の段階で銀行の規模を示す資産額の世界ランキングでは、第一勧業、富士、住友、三菱、三和の五行がベスト10入りしていた。同じランキングの80年版はゼロだったにもかかわらずである。バブルのピークだった89年には上位10行中7行が邦銀で占められていた。また米国や欧州での業務シェアもぐんぐん拡大していた。邦銀の進出は、米国や英国の金融機関にとって大きな脅威だった。邦銀の急速な拡大に対する反発は広がっており、米英の動きは明らかに日本を封じ込めようとするものと大蔵省や日銀は受け取った。
そしてその推測は半分当たっていた。(コー注:半分じゃなく、100%そうだったんだろうよ)
P-278
シーゲルはこう回顧する。
「日本は戦争に負けた。でも経済ではあなたの国に勝ったという趣旨のことを何度も面と向かって言われた。あるときはビジネスマンから、あるときは日本政府の官僚から」
この種の体験をした米国人は少なくない。
一方、米国大使館の経済担当としてシーゲルの同僚だったC・ローレンス・グリーンウッドは、1980年代後半、バブルの渦中にある日本に赴任して、人々が金箔の寿司を食べているのに仰天した。
彼はこう話す。「皇居の地価でカリフォルニア州が買えると聞いてクレイジーだと思った。そんなの持続可能なのかと」
そして P-389
(14) 1989年から90年にかけて、三菱地所は通称ロックフェラーセンターと呼ばれる建物を含む一帯のビル群を保有する企業の株式80%を取得した。しかし、経営に失敗し95年にこのうちの12棟を手放した。三菱地所は約1500億円の損失をだした。
渡辺は米英が合意した自己資本規制の背景には、日本の金融機関の存在があると感じていた。このころ、日本の金融機関の勢いはピークに達していた。実際、85年の段階で銀行の規模を示す資産額の世界ランキングでは、第一勧業、富士、住友、三菱、三和の五行がベスト10入りしていた。同じランキングの80年版はゼロだったにもかかわらずである。バブルのピークだった89年には上位10行中7行が邦銀で占められていた。また米国や欧州での業務シェアもぐんぐん拡大していた。邦銀の進出は、米国や英国の金融機関にとって大きな脅威だった。邦銀の急速な拡大に対する反発は広がっており、米英の動きは明らかに日本を封じ込めようとするものと大蔵省や日銀は受け取った。
そしてその推測は半分当たっていた。(コー注:半分じゃなく、100%そうだったんだろうよ)
P-278
シーゲルはこう回顧する。
「日本は戦争に負けた。でも経済ではあなたの国に勝ったという趣旨のことを何度も面と向かって言われた。あるときはビジネスマンから、あるときは日本政府の官僚から」
この種の体験をした米国人は少なくない。
一方、米国大使館の経済担当としてシーゲルの同僚だったC・ローレンス・グリーンウッドは、1980年代後半、バブルの渦中にある日本に赴任して、人々が金箔の寿司を食べているのに仰天した。
彼はこう話す。「皇居の地価でカリフォルニア州が買えると聞いてクレイジーだと思った。そんなの持続可能なのかと」
そして P-389
(14) 1989年から90年にかけて、三菱地所は通称ロックフェラーセンターと呼ばれる建物を含む一帯のビル群を保有する企業の株式80%を取得した。しかし、経営に失敗し95年にこのうちの12棟を手放した。三菱地所は約1500億円の損失をだした。
小林
エンパイヤステートビルを買っただけじゃなかったんですね。
コー
トラの尾を踏んだんじゃなくて、頭をかじっちゃったということさ。悲劇というより、喜劇だね、こうなると。
だから、信じなくていい、面白半分でもいい、暇つぶしでもいい、<ジョン・コールマン>や<ユースタス・マリンズ>の本を読むべきなんだな。
ふたりとも、調べて調べて書いているんだな。自分の想像で書いているんじゃないんだと思う。それも1年や2年なんてもんじゃない。人生のライフワークとして調べているんだと思う。
だから、信じなくていい、面白半分でもいい、暇つぶしでもいい、<ジョン・コールマン>や<ユースタス・マリンズ>の本を読むべきなんだな。
ふたりとも、調べて調べて書いているんだな。自分の想像で書いているんじゃないんだと思う。それも1年や2年なんてもんじゃない。人生のライフワークとして調べているんだと思う。