とあるスナックで
コー
小林
コー
ママ
コー
小林
コー
ママ
コー
ママ
コー
またまた読んでいこう。 P-50
債務借り換えプレー
銀行が巨額の不健全な融資をおこなって儲けられる仕組みがあるのだから、銀行はそういう融資をする。さらに不良債権の大半は結局は回収不能になるのが目に見えてくる。借り手がついに返済不能を宣言したとき、銀行は借り換えで対応する。これは一見、銀行側が譲歩したように演出されることが多いが、実際には金利の恒久化という目標に向かう重要な一歩なのである。
やがて借り手がもはや金利も支払えない状況が来る。ここでプレーはさらに複雑になる。(コー注:南米各国やギリシャがまさにそうだった。いずれアメリカや日本もか?)銀行は大事な収入源である金利を失いたくない。借り手が返済不能に陥るのを認めるわけにもいかない。そうなれば融資の損失処理が必要になり、銀行オーナーの持分が吹っ飛んで、銀行が破綻するからだ。そこで銀行の次の一手だ。さらに無からマネーをひねりだし、そのマネーを借り手に貸して、金利の支払いを続けられるようにする。もちろん借り手は元の融資に追加融資分を足して金利を支払わなければならない。こうして大失点と見えたものがすばらしい大得点に転換する。元の融資を帳簿上の資産として残しておけるばかりでなく、銀行側の見かけの資産はさらに増加するし、金利収入も増えて、銀行の利益は大きくなる。
賭け金吊り上げプレー
借り手は遅かれ早かれ不安になる。借り手としては金利支払いに汲々として手元に何も残らないのは嬉しくない。自分は銀行を儲けさせるために働いているようなものだと気づき、またも金利支払いを停止する。相手チームは額を寄せ集めて次の動きを相談し、それからスクリメージ・ラインに走って、お互い雄叫びを上げる。借り手はもう支払いができないし、する気もない。取れるものなら取ってみろ。貸し手のほうは、ブラックリストに入れるぞ、そうなったらもう二度と借金はできないぞと脅す。やがて「妥協」が成立する。以前のように、銀行はまたも無からマネーをひねりだし、そのマネーを借り手に貸して金利返済ができるようにしてやるのだが、今回は賭け金を吊り上げて、借り手が金利支払い以外にも使える追加融資をする。これで完璧だ。借り手はやっかいな金利返済にあてる金ができたうえに、さらに自分のために使える金が手に入った。いっぽう銀行のほうは資産がまた増加し、金利収入が増え、儲けも増える。なんとエキサイティングなゲームだろう。
債務繰り延べプレー
こういうプレーが何度か繰り返されるうちに、ついに借り手はこれでは債務地獄に落ち込むばかりで這い上がる見込みはないという現実に目覚める。ここに気づくのはふつう金利支払いがふくれ上がって、企業収益や国の税収に匹敵するほどになったときだ。こうなると、さらに多額の借り換えはできなくなり、返済不能が不可避になる。
だが、ちょっと待って欲しい。さあどうなるか?プレイヤーはまたスクリメージ・ラインに戻る。激しいにらみあいになる。レフリーが呼ばれる。ホイッスルが二度鳴り響き、両チームのスコアが確定したことが告げられる。「この債務は繰り延べ(リスク)された」と宣言される。
債務繰り延べとはふつう、金利引き下げと返済期間の延長の組み合わせを意味する。だいたいはうわべを取り繕う効果しかない。毎月の支払いは少なくなるが、返済期間が延びる。つまり借り手の目先の負担は多少減るが、元金返済の可能性はますます小さくなる。破局を先延ばしにするだけのようだが、しかし当面はどうなるかはもうおわかりだろう。融資は資産として残るし、金利収入も継続する。
債務借り換えプレー
銀行が巨額の不健全な融資をおこなって儲けられる仕組みがあるのだから、銀行はそういう融資をする。さらに不良債権の大半は結局は回収不能になるのが目に見えてくる。借り手がついに返済不能を宣言したとき、銀行は借り換えで対応する。これは一見、銀行側が譲歩したように演出されることが多いが、実際には金利の恒久化という目標に向かう重要な一歩なのである。
やがて借り手がもはや金利も支払えない状況が来る。ここでプレーはさらに複雑になる。(コー注:南米各国やギリシャがまさにそうだった。いずれアメリカや日本もか?)銀行は大事な収入源である金利を失いたくない。借り手が返済不能に陥るのを認めるわけにもいかない。そうなれば融資の損失処理が必要になり、銀行オーナーの持分が吹っ飛んで、銀行が破綻するからだ。そこで銀行の次の一手だ。さらに無からマネーをひねりだし、そのマネーを借り手に貸して、金利の支払いを続けられるようにする。もちろん借り手は元の融資に追加融資分を足して金利を支払わなければならない。こうして大失点と見えたものがすばらしい大得点に転換する。元の融資を帳簿上の資産として残しておけるばかりでなく、銀行側の見かけの資産はさらに増加するし、金利収入も増えて、銀行の利益は大きくなる。
賭け金吊り上げプレー
借り手は遅かれ早かれ不安になる。借り手としては金利支払いに汲々として手元に何も残らないのは嬉しくない。自分は銀行を儲けさせるために働いているようなものだと気づき、またも金利支払いを停止する。相手チームは額を寄せ集めて次の動きを相談し、それからスクリメージ・ラインに走って、お互い雄叫びを上げる。借り手はもう支払いができないし、する気もない。取れるものなら取ってみろ。貸し手のほうは、ブラックリストに入れるぞ、そうなったらもう二度と借金はできないぞと脅す。やがて「妥協」が成立する。以前のように、銀行はまたも無からマネーをひねりだし、そのマネーを借り手に貸して金利返済ができるようにしてやるのだが、今回は賭け金を吊り上げて、借り手が金利支払い以外にも使える追加融資をする。これで完璧だ。借り手はやっかいな金利返済にあてる金ができたうえに、さらに自分のために使える金が手に入った。いっぽう銀行のほうは資産がまた増加し、金利収入が増え、儲けも増える。なんとエキサイティングなゲームだろう。
債務繰り延べプレー
こういうプレーが何度か繰り返されるうちに、ついに借り手はこれでは債務地獄に落ち込むばかりで這い上がる見込みはないという現実に目覚める。ここに気づくのはふつう金利支払いがふくれ上がって、企業収益や国の税収に匹敵するほどになったときだ。こうなると、さらに多額の借り換えはできなくなり、返済不能が不可避になる。
だが、ちょっと待って欲しい。さあどうなるか?プレイヤーはまたスクリメージ・ラインに戻る。激しいにらみあいになる。レフリーが呼ばれる。ホイッスルが二度鳴り響き、両チームのスコアが確定したことが告げられる。「この債務は繰り延べ(リスク)された」と宣言される。
債務繰り延べとはふつう、金利引き下げと返済期間の延長の組み合わせを意味する。だいたいはうわべを取り繕う効果しかない。毎月の支払いは少なくなるが、返済期間が延びる。つまり借り手の目先の負担は多少減るが、元金返済の可能性はますます小さくなる。破局を先延ばしにするだけのようだが、しかし当面はどうなるかはもうおわかりだろう。融資は資産として残るし、金利収入も継続する。
小林
日本もひとごとではないですね。国債が売れなくなって、金利が上がってきたらヤバイそうですよ。
コー
そうだね、金利が上がってきたら、政府の国債の返済額がどんどん上がっていくわけだからね。
だからといって、消費税を上げれば、景気は確実に落ちる。そしてまた、税収が落ちる。負のスパイラルだ。
なんとしてもGDPを上げて、税収を上げないと。
だからといって、消費税を上げれば、景気は確実に落ちる。そしてまた、税収が落ちる。負のスパイラルだ。
なんとしてもGDPを上げて、税収を上げないと。
ママ
なんかお先は暗いわね。やっぱ、金の延べ棒でも買っておくかしら。
コー
ママ、いいね、金の延べ棒を買えるんだから。俺なんかそんなお金がそもそもなんにもないよ、なーんにも。
小林
コー
でも国が借金してそれを使わなっかたら、俺らの生活はもっともっと落ち込んでいたと思うよ。生活は苦しくなっていたと思うよ、確実に。
やっぱり20年前のあの資産バブルとその破壊が大きかったんだな。
ちきしょう、それを意識してやってた奴がいたんだろう、日銀のなかに。
やっぱり20年前のあの資産バブルとその破壊が大きかったんだな。
ちきしょう、それを意識してやってた奴がいたんだろう、日銀のなかに。
ママ
まあまあー、コーさん。ビール、それとも日本酒にする?
コー
あー、そうだね。じゃ日本酒にするか、冷でお願い。
ママ
ハーイ。