日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(360)「鈴木建設は私が社長です」の「述語論理」(Ⅱb)。

2019-10-03 16:08:37 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
1 (1)∃x(男子x&学生x)     A
1 (〃)男子の学生がゐる。       A
 2(2)   男子a&学生a      A
 2(3)   男子a          2&E
 2(4)∃x(男子x)         3EI
1 (5)∃x(男子x)         124EE
 2(6)       学生a      2&E
 2(7)    ∃x(学生x)     6EI
1 (8)    ∃x(学生x)     127EE
1 (9)∃x(男子x)&∃x(学生x) 78&I
1 (〃)男子がゐて、学生がゐる。    78&I
(02)
1   (1)∃x(男子x)     A
1   (〃)あるxは男子である。  A
 2  (2)∃x(学生x)     A
 2  (〃)あるxは学生である。  A
  3 (3)   男子      A
   4(4)   学生      A
  34(5)   男子a&学生a  34&I
  34(6)∃x(男子x&学生x) 5EI
 23 (7)∃x(男子x&学生x) 24EE
12  (8)∃x(男子x&学生x) 13EE
12  (〃)男子の学生がゐる。   13EE
従って、
(01)(02)により、
(03)
①「男子の学生がゐる。」ならば「男子がゐて学生がゐる。」○
②「男子がゐて学生がゐる。」ならば「男子の学生がゐる。」×
然るに、
(04)
②「男性の教師がゐて女学生がゐる。」としても、
②「男子がゐて、   学生がゐる。」
然るに、
(05)
②「男性教師がゐて女学生がゐる。」としても、
②「男子の学生がゐる。」といふことには、ならない
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
①「男子の学生がゐる。」ならば「男子がゐて学生がゐる。」
②「男子がゐて学生がゐる。」ならば「男子の学生がゐる。」
に於いて、
① は「妥当」であるものの、
② は「妥当」ではない
従って、
(01)~(06)により、
(07)
(02)で行った「計算」は、
1   (1)∃x(男子x)     A
1   (〃)あるxは男子である。  A
 2  (2)∃x(学生x)     A
 2  (〃)あるxは学生である。  A
  3 (3)   男子a      A
までは、「妥当」であるものの、
   4(4)   学生a      A
  34(5)   男子a&学生a  34&I
  34(6)∃x(男子x&学生x) 5EI
 23 (7)∃x(男子x&学生x) 24EE
12  (8)∃x(男子x&学生x) 13EE
に関しては、「妥当」ではない
従って、
(07)により、
(08)
昨日示した、以下の「計算」も、
1     (1)∀x{S社の社員x→∃y[私y&社長yx& ∀z(社長zx→y=z)]} A
ではなく
1     (1)∀x{S社の社員x→∃y[私y&社長yx&∀z(社長zx→y=z)]} A
であるならば、
1     (1)∀x{S社の社員x→∃y[私y&社長yx&~∀z(社長zx→y=z)]} A
1     (2)   S社の社員a→∃y[私y&社長ya&~∀z(社長za→y=z)]  1UE
 3    (3)   S社の社員a                            A
13    (4)          ∃y[私y&社長ya&~∀z(社長za→y=z)]  23MPP
  5   (5)             私b&社長ba&~∀z(社長za→b=z)   A
  5   (6)             私b&社長ba                 5&E
  5   (7)             私b                      5&E
  5   (8)                社長ba                 5&E
  5   (9)                     ~∀z(社長za→b=z)   5&E
  5   (ア)                     ∃z~(社長za→b=z)   9量化子の関係
   イ  (イ)                       ~(社長a→b=)   A
   イ  (ウ)                      ~(~社長ca∨b=c)   イ含意の定義
   イ  (エ)                       ~~社長ca&b≠c    ウ、ド・モルガンの法則
   イ  (オ)                         社長ca&b≠c    エDN
   イ  (カ)                         社長ca        オ&E
までは、「妥当」であるものの、
    キ (キ)   ∃z(浜崎z&~私z)                       A
     ク(ク)      浜崎&~私                        A
     ク(ケ)      浜崎c                            キ&E
   イ ク(コ)      浜崎c&社長ca                       カケ&I
   イ ク(サ)   ∃z(浜崎z&社長za)                      コEI
   イキ (シ)   ∃z(浜崎z&社長za)                      キクサEE
  5 キ (ス)   ∃z(浜崎z&社長za)                      5イシEE
13  キ (セ)   ∃z(浜崎z&社長za)                      45スEE
1   キ (ソ)   S社の社員a→∃z(浜崎z&社長za)               3セCP
1   キ (タ)∀x{S社の社員x→∃z(浜崎z&社長zx)               ソUI
に関しては、「妥当」ではない
従って、
(08)により、
(09)
(1)すべてのxについて、xが鈴木建設の社員であるならば、あるyは私であって、yはxの社長であって、すべてのzについて、zがxの社長であるならば、yはzと「同一」である、といふことはない。 然るに、
(キ)あるzは浜崎であって、zは私ではない。 従って、
(ソ)すべてのxについて、xが鈴木建設の社員であるならば、あるzは浜崎であって、zはxの社長である。
といふ「推論」は、「妥当」ではない
従って、
(09)により、
(10)
(1)鈴木建設は私以外にも社長はゐる。 然るに、
(イ)浜崎は私ではない。        従って、
(タ)鈴木建設であるならば、浜崎は社長である。
といふ「推論」は、「妥当」ではなく
(タ)鈴木建設であるならば、浜崎は社長であるかも知れないし、社長ではないかも知れない。
といふ「結論」が、「正しい」。
然るに、
(11)
1     (1)∀x{S社の社員x→∃y[私y&社長yx&∀z(社長zx→y=z)]} A
ではなく
1     (1)∀x{S社の社員x→∃y[私y&社長yx& ∀z(社長zx→y=z)]} A
であるならば、
1     (1)∀x{S社の社員x→∃y[私y&社長yx&∀z(社長zx→y=z)]} A
1     (2)   S社の社員a→∃y[私y&社長ya&∀z(社長za→y=z)]  1UE
 3    (3)   S社の社員a                           A
13    (4)          ∃y[私y&社長ya&∀z(社長za→y=z)]  23MPP
  5   (5)             私b&社長ba&∀z(社長za→b=z)   A
  5   (6)             私b&社長ba                5&E
  5   (7)             私b                     5&E
  5   (8)                社長ba                5&E
  5   (9)                     ∀z(社長za→b=z)   5&E
  5   (ア)                        社長ca→b=c    9UE
   イ  (イ)   ∃z(浜崎z&~私z)                      A
    ウ (ウ)      浜崎c&~私c                       A
    ウ (エ)      浜崎c                           ウ&E
    ウ (オ)          ~私c                       ウ&E
     カ(カ)            b=c                     A
    ウカ(キ)          ~私b                       オカ=E
  5 ウカ(ク)          ~私b&私b                    7キ&I
  5 ウ (ケ)            b≠c                     カクRAA
  5 ウ (コ)                       ~社長ca        アケMTT
  5 ウ (サ)      浜崎c&~社長ca                     エコ&I
  5 ウ (シ)   ∃z(浜崎z&~社長za)                    サEI
  5イ  (ス)   ∃z(浜崎z&~社長za)                    イウシEE
13 イ  (セ)   ∃z(浜崎z&~社長za)                    45スEE
1  イ  (ソ)   S社の社員a→∃z(浜崎z&~社長za)             3セCP
1  イ  (タ)∀x{S社の社員x→∃z(浜崎z&~社長zx)}            ソUI
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(11)により、
(12)
(1)すべてのxについて、xが鈴木建設の社員であるならば、あるyは私であって、yはxの社長であって、すべてのzについて、zがxの社長であるならば、yはzと「同一」である。 然るに、
(イ)あるzは浜崎であって、zは私ではない。 従って、
(タ)すべてのxについて、xが鈴木建設の社員であるならば、あるzは浜崎であって、zはxの社長ではない。
といふ「推論」は、「妥当」であり、
従って、
(12)により、
(13)
(1)鈴木建設は私社長です。 然るに、
(イ)浜崎は私ではない。    従って、
(タ)鈴木建設であるならば、浜崎は社長ではない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(12)(13)により、
(14)
(1)鈴木建設は私社長です。
といふ「日本語」は、
(1)鈴木建設は、私は社長であり、私以外は社長ではない
とい「意味」であり、それ故、「記号」で書くならば、
(1)∀x{S社の社員x→∃y[私y&社長yx&∀z(社長zx→y=z)]}。
といふ、ことになる。