今日も、折々のことばから。そのまま引用させてもらいます。
友達を選ぶ時、この人は付き合って得になるか?などと選ぶとしたら決していい友は選べないと思いますね。
少し、上野さんの言葉から離れるかもしれませんが、息子Kが言った言葉でごつんとやられた、と思った言葉がありました。
夫は転勤族のサラリーマンでした。Kが小学校を卒業した春、姉のMaが中学1年を終えた春、東京から、北九州市の小倉に転勤になりました。我が家では、子供の受験準備のために単身赴任を選択するという考えはありませんでした。サラリーマンの親を持てばこれは宿命と、友人たちからの諫めに耳を貸さず家族で引っ越したのでした。
小倉はいわゆる”やっちゃん”が堂々ととてつもない大きな表札を掲げているという町でした。でも、人々はよそ者を温かく迎え入れてくれる町でした。子どもたちも抵抗なく学校生活になじみました。
Kも新しいお友だちと家を行き来する仲良しさんもできたようでした。初めて地元の友人を連れて帰ってきました。夜、何の気なしに「今日のお友達、どういうおうちの子?」と聞いてしまいました。土地柄を聞いていたので、愚かな母親は少し心配していたのですね。
反抗期もない、穏やかなKがきっと顔を改めて言いました。「おいらが、今までよくない友だちを選んだことある?」と。「あ、ごめん。いいお友だちばかりよね」。彼のこの言葉は痛く私に記憶されました。
同じ言葉をもう一度心に刻んだことがありました。彼のお嫁さんMiちゃんを紹介すべく初めて連れてきた時です。この時も、愚かな母親は同じ質問をしそうになりました。踏みとどまりました。おいらは最善のお相手を選ぶ息子だ、と。
何の支障もなく、お話は進んでいったのでした。
いいお嫁さんです。同居はしておりませんが、一度だって、嫁姑の間で気まずくなったことはありません。と私は思っています。