大学を卒業し、3年間・・ほとんどプロ意識もないままの三年間でしたが・・勤めて結婚。当時は女は結婚したら主婦になると決めつけられており、専業主婦の道をここまで歩んできました。「何もしない人」と言われ「三食昼寝付き」と揶揄されても、黙っていました。
それはそれで、その環境の中で子供を育て、父母舅姑の晩年をみ、そのお勤めが終わった頃からはボランティアで町会などの仕事に引き出されておりました。それなりに頑張り、楽しんだのだとは思います。
でも本当に狭い世界での暮らしです。
この度オリンピック・パラリンピックがコロナ禍の真っただ中強引とも思われる開催をしました。終わってみれば、心配された猛烈な感染爆発もなく、ほっと胸を撫でた国民でした。いろいろな議論の中、狭い世界しか知らない私もそれなりに怪しからんと思い、無理もないかなと思い、テレビに向かって一人意見を吐いたりも致しました。そして主婦がする意見のなんと規模の小さいことか、ちょっとしたことで、莫大の予算が動く世界なのだと思い知ったりしたのでした。主婦が小さな世界で批判非難できるような規模ではないと、知りました。
でも、このごまめの歯ぎしりしかできない主婦でも、どうしようもなく腹が立ち、絶望した事件が報じられました。東京オリパラ組織委員会が弁当13万食を廃棄し、その後、反省することもなく、医療用のマスク・手袋・ガウンなど500万円相当を廃棄処分したというのです。
聞いた時、そのあまりの勿体なさに信じられない思いがしました。
弁当は、ボランティアの人が、無観客になったため減少し、そのため余ったのだと言います。開催などの決定が最後の最後まで決まらずにいましたから、余ったことは仕方がないとしましょう。でも、それを捨てるか?!!。世の中にはコロナお家生活で収入が激減、食べられない子どもたちも多いと聞きます。日雇いの大人も飢えていると。
いくらギリギリまで分からなかったとはいえ、「もし無観客になったら」「弁当が余ったら」を考える時間はあったはずです。すべての作業を自分たちでやりあげろとは言いません。困窮者を助けているボランティア団体に連絡することくらいはできたでしょう。残っちゃった⇒捨てるのルートしか頭の回路が無いのですか!!
医療用品。これももしコロナの爆発が起こった時などと考えて、かなり余分に用意したのだと言います。それはいいでしょう。でも使わなかった⇒廃棄処分、はないでしょう。コロナ感染がささやかれた頃からの、あのマスク不足、買い占め、アベノマスクの配布(後々の笑い話ですが)よもや忘れてはいないでしょうね。医療の現場では足りないガウンをビニールのレインコートで凌いだこともあったようですよ。
どうして倉庫を手配して次の非常時に備えようとは思わなかったのですか。誰一人として。医療現場に話して使ってもらうことはできたのではありませんか。喜ばれたと思いますよ。
「もったいない」は日本の世界に誇る言葉と褒められたこともあります。言葉だけではないでしょう。本来日本人が持っている精神財産のはずです。大きな組織の中で、大きな額のお金を動かすと、感覚がマヒするのですか。
大いに反省して、二度と同じような傲慢な仕事はなさらないでください。