何年前のことだったでしょうか、行方不明の男児を見つけ出して世に知られたスーパーボランティア・尾畑春夫さんは、こう言っているとのこと。(折々のことば 9月21日)
「思う」以上の逃げ言葉があるの。何やと思う?・・答えは「想定外」ちゅう言葉よ。
想定外とは危険の認識の甘さ、もしくは日頃の点検の怠りの弁明でしかないと彼はいう。
気候、気象の荒々しい変わり方、100年に一度が毎年のように押し寄せる。自然界だけではない。人の感情の動きも想像がつかないほどの残忍さ、またあっけらかんと「殺す相手は誰でもよかった」という人が珍しくなく出現する。普通の想定では追っつかない。
折々のことばの解説者・鷲田清一氏は想定外に引き続き、近頃頻繁に使われる「個人の感想です」をあげています。いかにも自分の意見のように述べて置いて最後に「個人の感想ですけれど」と責任追及をかわす予防線を張る、と述べている。自分の言葉に責任を持たないように逃げるあいまいな発言。
他にも、「・・・みたいな」と煙幕を張り、いかにも相手を立てて、尊敬しているような、「…させていただく」の大安売り。ちょっと古いけれど「・・・のほう」も一時はやりましたね。。