おせっちゃんの今日2

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区民センター美術教室・・・若山憲の世界

2022-08-27 13:11:33 | 区民センター

7月27日、代田区民センターコミュニティー講座・美術教室が開かれました。夏休みでご報告が遅れましたが記録に残しておきたいと載せます。
私にとっては、長年委員として通っていた会ですが、引退いたしましたので、この度からは往復はがきで申し込んで、希望者多数の場合は抽選で当たったら出席できるという普通の人になりました。幸いにして当選したのです。
コロナ拡大を避けてバス一日見学旅行は中止、講義のみ2時間、実際に見学に行くのは各自でということになりました。ここでは講義内容をまとめてみました。

先ず、若山憲の代表作「こぐまちゃんとしろくまちゃんの」展覧会のポスターをスキャンしたものをお見せいたします。

若山憲は1930年岐阜市に生まれた。戦争中多くの少年にゅに軍国少年になって行った。戦後東京に出て「日本童画会」に入会した。

その後、紙芝居に絵を描くことがあり、出発点になった。
「りぼんをつけたおたまじゃくし」「たろちゃんのおつかい」「きつねやまのよめいり」「こぐまちゃんおはよう」など、絵本の世界に進んだ。

講師の世田谷文学館学芸員・遠藤望氏の講演によると、会場は子供連れの家族来場者でにぎわっているそうです。「可愛い、可愛い」の声仕切りで、それはそれで主催者としては嬉しいのだが、若山氏の絵本の世界は単にかわいいことのみを目指したものではないとおっしゃいます。

始めての自作自画の絵本「きつねやまのよめいり」では、妹きつねを嫁ぎ先まで送っていく道が、明るくきれいになっていたけれど、キツネは通れず、遠回りしなければならなかったと文明批評を折り込んだり、次の妹狐の時は、鉄砲で打たれてしまったりする場面もある。日本の子供が初めて出会う本として、深く考えさせるような内容を持たせてる。また、実用的に、お母さんたちの子育ての一つの壁・おむつ外しを題材にしてお丸でうんちが出来た場面を取り上げもしている。

若山は一人でも描いているが、仲間とグループでという体制をとっていた。内容から、色まで、合議制で、徹底的に話し合って質の高いものにしていた。上にのせた美術館ポスター、使用は許されたけれど、このオレンジの色は苦労した。日本画の岩絵の具の質の高いもので、議論末これだという色を選んだと言います。

「月間絵本」・1978年2月号に、若山氏の言葉が載っているそうで、ポスターの裏に載っていました。それを引用して終わりにします。

詩人や思想家や文学者のような思想を、シナリオライターや建築家のように計算し、演出家やデザイナーの様に構築し、画家やイラスtレターのように描き、詩人の言葉とデザイナーの感覚で絵本に纏めるということを一人でやれるような絵本作家に僕はなりたい。

りぼんをつけたおたまじゃくし

おばけのどろんどろん

きつねやまのよめいり

こぐまちゃんえほん・こぐまちゃんのみずあそび

 

ポスターの裏面の絵をスキャンさせていただきました。