日毎にさらに寒くなって、今朝はとうとう煙突山の背後の峰に雪が積もっているのが確認された。
やがて右に向かって疾駆する白馬の形がはっきりしだすと本格的な冬の到来となる。
この平らな峰が通称「銅山峰(標高1400m)」と呼ばれて、元禄時代に銅鉱石の露頭が発見された辺り。
江戸時代から明治にかけて、あの近くに何千人の住む銅鉱山の町が栄えていた。
かつては掘り出された鉱石を人(仲持ちさん)が背中にしょって運び下ろしていたという。そして牛車となり、さらに1000m近い高度を走る上部鉄道、索道、下部鉄道とつなぎ延々運び出されていたという。
煙突山はその過程における一時代の精錬所跡である。