それは何気ない普段と変わらない暮らしだった。
いつものように配達を終えて工場に戻った時だった。
いつもなら作業台でタバコを吹かしながら競馬新聞を熟読して興奮してる筈なのに
珍しく何か専門的なカタログを読んでいた。
「あれ?何読んでるんですか?」
ジャム「あぁ、これか。ゆるキャラの一覧だよ」
アンパン「え・・・?」
ジャム「うちもそろそろゆるキャラを出して販売促進を考える頃かなと思って」
アンパン「あの、それって僕じゃダメですか?」
ジャム「何言ってんだ。飛ぶしか能のない奴がゆるキャラなんてムリに決まってんだろ」
ジャム「冗談言ってないで、さっさと顔を洗って寝なさい」
アンパンマンは思った
「僕はゆるキャラじゃなかったんだ」
「飛ぶしか能が無いって、他のゆるキャラは何の能力があるんだよ!?」
「それに顔洗って寝ろって、どーゆー事だ?顔が濡れたら力が入らねーよ!」
「そもそもゆるキャラに走らず、もっと美味しいパンを作る努力をしろよ!」
この事をきっかけに彼はジャムおじさんとの距離を置くようになり
やがて自分の人生観や今後の生き方まで考える節目になってゆくのであった。
(つづく)
いつものように配達を終えて工場に戻った時だった。
いつもなら作業台でタバコを吹かしながら競馬新聞を熟読して興奮してる筈なのに
珍しく何か専門的なカタログを読んでいた。
「あれ?何読んでるんですか?」
ジャム「あぁ、これか。ゆるキャラの一覧だよ」
アンパン「え・・・?」
ジャム「うちもそろそろゆるキャラを出して販売促進を考える頃かなと思って」
アンパン「あの、それって僕じゃダメですか?」
ジャム「何言ってんだ。飛ぶしか能のない奴がゆるキャラなんてムリに決まってんだろ」
ジャム「冗談言ってないで、さっさと顔を洗って寝なさい」
アンパンマンは思った
「僕はゆるキャラじゃなかったんだ」
「飛ぶしか能が無いって、他のゆるキャラは何の能力があるんだよ!?」
「それに顔洗って寝ろって、どーゆー事だ?顔が濡れたら力が入らねーよ!」
「そもそもゆるキャラに走らず、もっと美味しいパンを作る努力をしろよ!」
この事をきっかけに彼はジャムおじさんとの距離を置くようになり
やがて自分の人生観や今後の生き方まで考える節目になってゆくのであった。
(つづく)