つぼみな日々

いろんな花の蕾をもっていたい。たくさんの花を咲かせたい。
言葉を紡ぎたい私のブログです。

はくたかさん

2014-01-13 17:55:10 | 日記
どうしても派手な原色しか塗れなくて、服装によってはゴテゴテになってしまう私のマニキュアに新しい風を取り込む。
コンクリート色、血豆色、小豆色のどれかにしようとマニキュアを探しに行く。
買ったのは、スモーキーなベージュと、ふんわりしたすみれ色。

ベージュを塗ってみて、それだけでも十分に新鮮な感じがして随分嬉しく、デザイン的にプレーンにしておくべきだと思った。
しかしデザイン的にではなく、手持ち無沙汰という意味で何か上塗りしたくなってすみれ色を各爪にランダムに塗る。
ベージュとの境い目が微妙な感じになったので、境い目にラメを塗ってカモフラージュ。
いつものように、左手はギターを弾くために爪が短いので上塗りしても映えない。

完成した控えめ色のネイルは何だがとても手の馴染みが良くて気に入った。
10日間ほどしかもたないマニキュアだけれど、乾くまでの時間行動が制限されることを除けば楽しいものだ。
爪は直に色が付けられて、且つほぼ思い通りの発色が得られる唯一の場所だ。


夜型の私は朝まで寝られず、結局1時間だけ寝て飛行機で金沢に向かう。
体がぼわんとしていて、あくびばかりして飛行機に乗ったら直ぐに寝てしまいふと気がついたら小松空港の離陸直前だった。
バッドランディングであった。

金沢に来たのは、21世紀美術館で柿沼康二さんの個展を見るためだ。
岡本太郎の言葉を書で書いたり、最近はメディアにも露出されているので作品を見ることも多く、気になっていた。

友人と現地で待ち合わせていたけれど2時間遅れると言うので先に見て回る。

まず、圧巻の大きさ、恐ろしいまでの。
小学校の体育館の3分の2くらいの超大作がいくつかあった。
全体的に龍のような字を書く人だなと思った。
爆発的な波動がある。
矢沢永吉みたいだ、とも思った。

私は彼の作品集をもっているし、風信帖の臨書風景もYouTubeで見たことがあったので細字もとても上手な人だということは知っている。
それであの超大字なのである。

すごかった。
十分過ぎるほどに柿沼さんのエネルギーを感じた。
創作過程のDVDも流れていて、自分と同じくらいの大きな筆を振り上げたり振り下ろしたり、気合いを入れるために叫んだり。
柿沼さんの後ろにマグマが噴き出る活火山でも見えそうだった。

確かに、それはそうなのだけれど、“恥ずかしさ”を感じることがなかった。
今の私は“恥ずかしさ”があるものが見たかったりする。
その“恥ずかしさ”は技術不足の拙さという意味ではなく、創り手の血が滴るくらいの生々しい思い。

恐らくだけれど、柿沼さんは身体的なトランス状態から創作をする人なのだろうと想像する。
また、身体性が強いだけに表現の手法としては彼にとっては書でなければならないのかもしれないとも思う。

私の言う“恥ずかしさ”の正体とは、改めて何なのだろう。

ともあれ、今後も見て行きたい書家である。

石川に来たからにはと、兼六園に行って、夜はお酒を飲みながら魚を食べる。
新鮮な魚や海産物を売っている市場にも行って、彦摩呂の言うところの海の宝石箱もざくざくだったのだが、私はこういうものに全然テンションは上がらない。
海のものはさほど好きではない。

帰りは新幹線で。
前日1時間しか寝ていなかったとことが功を奏し久しぶりに12時に就寝することができたのだけれど、終始眠たくて金沢からの特急列車はほぼ寝ていた。
時々目を覚ますと、外は真っ白で雪深い道を進んでいた。


「ロックンロールは君の悩みを解決するものではない 悩んだまま踊らせるのだ」
これはザフーのピートタウンゼントが言った言葉らしい。
好きな言葉というよりは、芯に響く言葉。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。